岩波新書
生命とは何か - 物理的にみた生細胞

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  • サイズ 新書判/ページ数 180p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004160809
  • NDC分類 461
  • Cコード C0245

出版社内容情報

量子力学を創始して原子物理学の基礎をつくった著者が,幅広い学識を駆使して生命の本質を追求した.今日非常な発展をとげる分子生物学を生み出す契機となった名著.生物現象,ことに遺伝と染色体の行動との問題をとり上げて,それに結びつけながら現代物理学からみた物質の構造と法則を解説し,生物におけるそれらの意義を究明する.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

著者の生き様を学ぶ庵さん

38
いや~難しい。本当に講演録ですか?聴衆は分かったの?生物学に関する説明にはついていけましたが、量子力学の説明には全く歯が立ちません。エントロピーの辺りはまだ馴染みがあったけど、遺伝子構造の熱力学による説明はチンプンカンプン。更に、エピローグではウパニシャッド哲学が登場。難し過ぎたので、もっと修行してきます。2016/11/23

Gotoran

15
分子生物学の扉を開いたと云われている古典的名著(本書)。波動力学によって量子力学を拓いた物理学者(著者)が、その視点を生かしつつ、生命の本質に鋭く切り込み、原子・分子の世界と生命・遺伝子の世界の繋がりについて思索していく。特に、量子論の量子飛躍での遺伝子の突然変異の解釈、生命体が生きていくためには負のエントロピーが必要との考えに目を奪われた。また、「エピローグ(決定論と意志の自由)について」では、『永遠の哲学』(オルダスハクスレー著)を註に引き、ショウペンハウエルを介しての 以降コメへ2013/02/07

あっきー

14
⭐2 先日100円古本で見つけてしばらく積読本にするつもりだったが最近読む本読む本に度々紹介されていたので読む、難しく理解できないところも多く飛ばし読みしたが分子生物学がこれから大きな流れになるぞという熱意は伝わってきたし現にそのとおりになったので名著と言われるのだろう2021/07/17

スズツキ

7
文庫版が本流だろうが、あえて新書版で。出版は1951年。冒頭で文学や哲学が引用されるのはさすが国際エリート。ここから新しく得られる知見はあまりないものの、近代科学の発端ともなった本書で得られるものは多い。2016/03/14

茶幸才斎

6
DNAの二重らせん構造と相補的複製機構が明らかになる10年前の著作。遺伝子の実体をなす(と推定される)わずか100個程度の原子団が無秩序な熱運動の影響を受けず世代を越えて一定の形質を保持できる不思議さへの着目、突然変異が示す形質変化の不連続性を「量子飛躍」で説明しようとする試み、生物体を負のエントロピーの摂取に基づく秩序自身による秩序の維持と捉える考え方など、生命現象に対する物理学者としての筆者の見解が語られる。当時、著名な物理学者たちがこぞって生物学の分野になだれ込んできた動機の一端が垣間見えて面白い。2014/03/25

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