出版社内容情報
本書は,水産資源学,魚類生態学の権威が,釣りというレクリエーションを通して魚や水界についての自然の姿をありのままに知る方法を述べたものである.魚の人口しらべ,その感覚,食事時,魚の生態に即したエサや道具の選び方等,釣りの実践家としても長い経験をもつ著者の話題は極めて豊富である.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マサトク
1
1969年と、ほぼ半世紀前の本だけど、読んでて面白くはある。釣りに具体的に役立てるというよりは、魚の生態記録としてみたほうがいいだろうなあ。テクニカルな点は雑誌なり、今の情報の方が頼るべき。ただ、こうやって全体像をつかむのも必要だろうなという気はする。2016/03/12
furutpp
0
面白い本だった。戦前戦後の漁業行政に関わった東大の研究者が書いた本だけに、他では読めないだろう貴重な記録や証言が残されている。といっても一番響いたのは、「釣っていて魚と人の心が通じあい、それで美しい環境に日光をあびて、よい空気がすえれば、よけいに釣らなくてもいいと思う。」という一釣人としての哲学のような矜持のような一文。2015/09/09
別当 翼
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魚釣り好きな人は読んで損はないかも2012/09/21
やってんだかっ
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釣りをする以上は、「魚の気持ち??を理解できないと」ということで読み始めたもの。著者は40年以上前に東大定年退職され、その直後に執筆された。さすが科学者。すごく整理されて、勉強になる本。なぜつれない、食欲はいつ、魚の感覚は?エサは?魚の種類の見分け方、解剖、そして、最後には釣り人に科学への協力を依頼している。釣り人おすゝめの本。2012/08/11