岩波新書<br> インドで暮らす

岩波新書
インドで暮らす

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 192p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004150329
  • NDC分類 302.25
  • Cコード C0226

出版社内容情報

四億もの人びとが生活しているインド.極度に貧しい人民の大群をかかえ,きびしい国際関係のなかにおかれているインドは,国内的にも国際的にも多事多難である.日本語教師として三年間ニューデリーに滞在した筆者が,この国のさまざまな階層の社会意識をさぐりながら,明日のインドの進路をたずね,アジアの将来を考える.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

筑波山

1
1960年代の本らしく、進歩的文化人がインドの現実に当たったときの率直な気持ちが表れている。インド下層階級の狡猾さを憎みつつ、階級的には是認しなければというジレンマをはっきり書いているのがおもしろい。また、インド人民と同じ暮らしをしなければと安い給料で進んでいきながら、当然インド人と同じ暮らしはできず、それに悩んでいる様子は現在の日本人からは考えられない。インドの実情もさることながら、昔の若者の一典型がうかがえる。2009/10/27

lingo_coffee

0
「大衆による目覚めと封建制度の残滓を穿つ革命こそがインドに本当の自由と平等を齎す」と作者は言う。勿論今の我々にとっては絵空事にしか聴こえないし、著者自身も「左翼の金持ち息子のような気分」と自身のことを腐しているくらいだから、自分が共産革命への賛美するということそのものに青臭さを感じていたと思う。しかしそうだとしても、尚それを叫ばずにはおられない現状が、著者が住んだインドには確かに存在したのだ。悪夢の根源を日が経つごとに個々の具体的なインド人達から封建体制そのものに収斂させていく著者の思考経緯が興味深い。2011/01/15

カネコ

0
2008/09/07

MADAKI

0
今から50年以上前、インドの学校で日本語を教えることになった筆者の随筆。文化の違いに戸惑い、自分勝手で適当なことばかり言う周囲のインド人たちにいら立つ筆者の感情が生々しくて引き込まれる。 一方、筆者のインド滞在から半世紀を経て、日本人のインド観は本書に描かれているものとほとんど変わっていないように思う。筆者は鼻持ちならない理想主義の若者なのかもしれないが、我々も同じような見方を共有しているかもしれないと思わされた。

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/497072
  • ご注意事項