出版社内容情報
十月蜂起からブレスト=リトフスク講和交渉のドラマを経て内戦へと至る革命のダイナミズム.レーニンおよびスターリンとの関係.「勝利」から「失脚」そして「追放」へ….トロツキーがその真実を語る.(全2冊完結)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
3
「成功のための最も重要な条件は、(略)何事も隠さないこと、とくに自分の弱点を隠さないこと、大衆をだまさないこと、すべてのものを公然とその本来の名でよぶことである」(207-8ページ)。謙虚に正直になる。彼の自伝からはこの簡単でいて簡単にはできない人間の難しさを教える。「地球にはビザがないことがわかった。だとすれば、それよりもはるかに大きな問題―有産者と無産者との争い―が、民主主義の形式と手続きを厳格に守ることによって解決されると、私はいったいなぜ信じなければならないのであろうか」(535ページ)、と重い。2012/12/21
それん君
1
いかにスターリンがマルクス主義の思想から外れているのか、トロツキーの視点から理解できる。 官僚主義がいつ生まれ、それはどのような構造を持ったのか。分析したいと思う。2020/07/15
ポルポ・ウィズ・バナナ
1
内戦における列車の活躍萌え&スターリンディス萌え。しかし、全体的に大変冗長。自伝なのでいたしかたないとは思うが。2009/11/25
R
0
トロさんからみた、レーニン翁の病気による勢力弱体化とそれに応じたスタ公の勢力拡大が、よんでいてはらはらした。2011/05/01
斉藤達也
0
本書はロシア革命について詳しく学びたいという方には向いていないだろう。しかし、革命の指導者の思惑とも離れて、革命が制御不能になり、結局指導部が保守化していく様子はよく分かる。また、スターリンとの権力闘争に敗れた後、国外追放となる辺りは息が詰まるような迫真の描写だ。2022/12/11