岩波文庫
近代国家における自由

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  • サイズ 文庫判/ページ数 282p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003401811
  • NDC分類 316.1
  • Cコード C0131

出版社内容情報

統制されぬ権力は常に自由の宿敵となる.ルーズベルトが提唱したあの「四つの自由」を実現してゆく条件,国家権力が従うべき基準とは何か.ファシズムの脅威に鋭い洞察を加えるとともに,近代国家がはらむ権力と自由の矛盾を考察,自由・平等・平和の不可分性を強調する.イギリスの思想家ラスキ(一八九三‐一九五〇)による現代の自由論.

内容説明

統制されぬ権力は常に自由の宿敵となる。ルーズベルトが提唱したあの「四つの自由」を実現してゆく条件、国家権力が従うべき基準とは何か。ファシズムの脅威に鋭い洞察を加えるとともに、近代国家がはらむ権力と自由の矛盾を考察、自由・平等・平和の不可分性を強調する。イギリスの思想家ラスキの全貌をうかがうに足る現代の自由論。

目次

精神的自由
自由と社会

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ryoma Okamura

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一九二五年、イギリス政府が治安妨害のかどで、共産主義者たちを起訴したとき(……)共産主義などを知ろうともしなかった無数の読者に、その原理を知らせる結果となった。いかなる国家も好奇心という人間の衝動を抑止しうるものではない。しかも、禁止されたものを知ることには、常に特別の喜び、つまり一種の心理的な稀少価値が存在する。他のいかなる方法にもまして、禁止事項ほど速かに流布されるものはなく、これを防ぐ技術は、未だ発見されたためしがない。(p113)2017/04/22

katashin86

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”理性に対する尊敬のあるところ、そこにまた自由に対する尊敬がある。自由に対する尊敬あってはじめて人生は真に美わしきものとなりうるのである” 二度の大戦、ままならぬ民主政治を同時代でみて、だからこそ、と理性と自由を信じる著者の魂・人生は「真に美わしい」と思う。2015/08/20

Y-Bahn

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自由と平等はとかく対立関係で捉えられがちですが、個人の自由のためには平等が必要不可欠であることを、この本で著者が繰り返し主張していたのが強く印象に残りました。「自由の権利を承認することは、社会の基礎をなす不平等の正当性を否定することに外ならない。」(P233) 「経済活動の成果が不平等に分配されている社会では、その性質上、どうしても自由が否定されずにはおかないのである。」(P213) 「平等がなくては民主政治はありえず、民主政治のないところには、自由はありえないのである。」(P219)等々。2015/03/06

Hisashi Tokunaga

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メモ再々読;「生活に不足なく、かつ考える余裕を持つことーこれが自由な人間の根本条件である」⇒趣味人か?(2020) メモ再読;軍人は軍服を着た人間のことか?ラスキはこの著作(第二次大戦終了直後の改変作)で「・・新しい軍国主義はあるいは市民のユニフォームをまとうかもしれない。・・・」と喝破している。そう、私もあなたも着ている衣服だけでは軍人あるいは軍隊と無関係を装ってるだけかもしれないのだ。労働者階級の立場に立つラスキだから言った言葉だ鳥化しない方が良いようだ。2019/01/17

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