• ポイントキャンペーン

岩波文庫
犯罪と刑罰 (改版)

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 215p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784003401019
  • NDC分類 326.01
  • Cコード C0132

出版社内容情報

フランス革命より二十五年前に匿名で発刊,忽ち一世を衝動した本書は封建的刑罰制度の非人道性を痛烈に批判し,罪刑均衡の必要を説くとともに,死刑と拷問の廃止を強調した歴史的な名著.本書に一貫するヒューマニズムの精神は,フランス大革命を経たのち,近代ヨーロッパ刑法思想の礎石となり,刑法学上逃しえぬ一古典となる.

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

34
封建的刑罰制度を批判したもので、当時としてはかなり画期的な書物であったということです。数ページごとの項目について当時の様々な刑法に関する常識的な観点からおかしいと思うようなことを歯に衣を着せずに論破しています。警報を学ぶ人にとっては必読の文献となっているのでしょう。2014/12/19

Ayumi Katayama

19
最初の一文に次のようにある。『ベッカリーアがこの「犯罪と刑罰」を書いたころは、キリスト教の世俗的勢力、王侯貴族等の封建勢力がともにどれほど暴威をふるっていたかは現代の読者の想像をこえる』 ベッカリーアはこれを書くにあたって迫害を避けるために遠回しな表現でカムフラージュした。そんな前置きを基に読みはじめたのだが、カムフラージュのことなど忘れるほどに力強さに溢れた文章だ。『少数権力者のどん欲と野心は国庫や玉座を人間の血でけがしてきた』などとあったりして、過去の人であるとは言え大丈夫だろうかと心配になる。2021/09/26

cockroach's garten

16
17世紀において権力者が権限外に跨ぎ、傍若無人に無罪の人を苦しめ、屠ったと知れる。汚職や身内を助けるには暴力辞さない彼らは、公共の暴力を使って社会の秩序を暗鬱なものとした。これは彼らに対する一つの告発書ともいえる。現在の刑法の元となったもので、今日では確立されているごく当たり前の刑法制度が多い。中には、昔らしい法律の提案も乗っており、歴史書としても読める。著者ベッカリーアは匿名で出版し、尚且つ言い回しも婉曲させているが、彼の口調は終始遣るやるせなき憤怒に満ちている。よくこれで捕まらなかったものだ。2017/04/06

ヤギ郎

15
刑法における哲学について語った1冊。おもしろい!ただ、何カ所か訳に疑問を覚える所がある。この本においては、ベッカリーアは刑罰を中心とした法体系について述べている。彼の考えと合わせて、法の一般原則や商法(会社法)における企業に対する罰則などの検討もできれば、国家による人権の制限(刑罰)についての考えが深まるだろう。気になることといえば、漢字ひらがな交じりの熟語が多い。これが読みづらくさせるのだ。古い本なので、改訂版を出して欲しいな。2017/05/14

ラウリスタ~

15
とりわけ変なこと言っているなあと感じるところはなく、当然そりゃそうだろうと思うところばかり。死刑の不要ぐらいかな、現代でもまだ結論が出ていないのは。ルソー大先生のことを暗に指す箇所があるけど、名前を出してはいけなかったらしい。訳がなんとも不可思議、どのように日本語を現代化するのかという過程での苦労か?「ざつ然」と書いた直後に「粗雑」と書き、「ふうし」「奇かい」とひらがなにする一方で、「徴憑」と書く。こりゃどういう意図があるんだ?法学での慣習か?ひらがなばかりだと逆に読みにくいことがよくわかる。2016/08/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/3940
  • ご注意事項