出版社内容情報
すべての道はローマに通ずる.ローマの歴史は世界の歴史である.マキアヴェッリ(1469‐1527)は本書によって自分の祖国たるローマに対する激しい思慕の情を吐露し,7つの丘を直接の故郷とする彼はその経験と観察とをティトゥス・リーウィウスの断簡の註釈に托し,眼の前に展開される16世紀ヨーロッパの政治活動を材料としながら彼の思想を展開した.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のほほんなかえるさん
0
マキャベリのまなざしは限りなく現代を指している。2011/01/18
Mathemashika
0
古代ローマ(特に共和制初期)が採った外交方針や戦争方法について論じた本. 特に騎兵よりも歩兵が遥かに重要であるという主張は新鮮だった. 確かにアレキサンダーやハンニバルは騎兵戦力で無双したが, これは指揮官の天才的な用兵術が前提にあり, 彼らを例にとって騎兵部隊の重要性を問うのはナンセンスなのかもしれない. そのほかにも, 運命や人間関係に対するマキャヴェリ氏の哲学を読み取れる箇所がいくつかあり, 個人的には1巻よりも面白かった. 2022/05/06