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岩波文庫
数について - 連続性と数の本質

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  • サイズ 文庫判/ページ数 163p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003392416
  • NDC分類 411
  • Cコード C0100

出版社内容情報

「切断」の概念を用いて数の連続性を規定し無理数の概念を明確にした代数的数論の古典的著作「連続性と無理数」と「数とは何か」の二篇を収める.無理数論および自然数論において数学の基礎の確立に寄与したこの著作は説明が鮮明であるため微分積分への導入として特にすぐれており一般の者がよんでも極めて興味深い.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

26
証明できることは、科学においては証明なしに信頼すべきではない。数とは人間精神の自由な創造物であって、事物の相違を、より容易に、より鋭敏に捕えるための手段として役立つものだ(41頁)。読書というものも、いつでも多少の差はあれ一歩一歩を残らず繰り返すことであって、初学者はこれを骨の折れる一字一字の反読によって遂行しなければならない。熟練した読書家にとってはその骨折りのごく少しの部分で、従って精神を労することも努力することもはなはだ少なくて、2015/10/17

長谷川透

14
デデキント切断は蠱惑的な思考実験である。何かを二分するときに刺す刃の、刃先にある「何ものか」の行方を思索すること、真面目に学ばなかった我が学生時代に最も心躍った瞬間がデデキント切断の思索を教授が我々に投げかけた瞬間だった。いつかは切断に関する厳密な数学書を読みたいと思い、漸く祈願叶ったわけだが、とてもじゃないが歯が立たなかった(理解できたのは3割程度)。もう少しステップを踏んだ上で再挑戦したいと思う。2013/05/30

ヒダン

8
論文2篇。一つは有名なデデキントカットで実数を定義するやつ。これは超短編。もう一つは自然数とその中で閉じる演算の構成について。集合の定義からスタートして「連鎖」という概念を導入することで集合に順序のような構造を宿らせると、そのことから数学的帰納法が使えるようになる。今度は一般的な集合ではなく、「順序」が定まるような集合に制限して考えると、和・積・冪等が上手く定義できるということを帰納法を駆使しまくって証明している。2篇目の写像φは自然数全体Nにおける、n→n+1のような写像をイメージする必要がある。2015/06/04

とびを

7
まだ早かった。勉強不足を痛感。2021/02/10

Z

6
禁欲性に今からみれば少し(愛すべき)怠惰が混じっているのが魅力。やってることは手持ちの駒(ここでは四則演算と数えるという行為=自然数)から有理数を構成しそこから無理数を作ってすべての数が隙間ないことを証明すること。怠惰とは幾何概念に頼ったこと。直線をもってきて、原点0をおき、単位=1をおけばどこかで直線切った所が任意の数になる。その時すべての切断が有理数になるわけではない。有理数だけだと隙間だらけなので、有理数の隙間を埋める数が無理数とし、無理数の完備性、隙間のなさを証明。解析に必要な連続性を実数がもつこ2016/02/24

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