出版社内容情報
「プロスロギオン」「モノロギオン」とならび称せられる第3部作.本書――神は何故に人間となり給いしか――は彼の神学の領域における思弁と瞑想の深さを示しているものである.彼が提出した疑問は,きわめて明確に,理性的に「ただ理性だけによって」説明され,キリスト教の真理が理性と一致することを強調している.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
99
聖アンセルムスの2冊目です。旧仮名遣いなので読みにくいのですが対話形式なので内容的には少しわかりやすい気がします。神がなぜ人間(キリスト)になったのかという神学論争的な話を説明してくれています。このような本はもう少し読まれてもいいのではないかと思われます。新訳で出せば読む人もいるのでは?という気がします。2017/10/15
Atsushi Sakamoto
2
旧字体で読みづらくて途中で逃げ出そうと思ったのですが、面白かったので読んでしまいました。2003/06/22
koshia
1
信仰と理性の融和への試みからスコラ学の父とも称されるアンセルムスは、その著作「モノロギオン(独語録)」、「プロスロギオン(対語録)」、「クール・デウス・ホモ( 神は何故に人間となりたまひしか)」において、最高の霊(神)は恰も「μονόλογος(独白)」の如く世界を表し、被造物たる人は「歓喜が満たされんがために」普遍なる神に服し、「人となりたまひし神」の寵みに己が身を献げなければならないと述べる。2022/10/28