出版社内容情報
神に対する知的愛を中心とするスピノザ哲学の大綱は,彼(1632‐1677)の30歳以前にすでに出来上っていた.彼は自己の体得したこの福祉への道を,まず友人たちに伝えようとして口述筆記させた.これが本書である.晩年の著作に比し,素朴でみずみずしい感じのするものだけに親しみやすい.スピノザ哲学へのよき入門書である.
内容説明
自己の哲学体系をはじめてまとめあげた論文。スピノザ哲学への格好の入門書。死後二百年近くたった十九世紀後半初めて公表された。
目次
第1部 神並びに神に属するものについて(神が存在するといふこと;神とは何か;神が万物の原因であるといふこと;神の必然的作用について;神の摂理について ほか)
第2部 人間並びに人間に属するものについて(臆見、信念及び知識について;臆見、信念及び明瞭な認識とは何か;感情の起源、臆見から生ずる感情;何が信念から生ずるか及び人間の善悪について;愛について ほか)