岩波文庫
アテナイ人の国制

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  • サイズ 文庫判/ページ数 334,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003360477
  • NDC分類 231
  • Cコード C0122

出版社内容情報

一九世紀末,エジプト出土のパピルス写本としてその全容が明らかになるや,たちまち古代ギリシア研究者の間で珍重されるに至った根本史料.政治学の祖ともいうべきアリストテレス(前三八四―三二二)の手によって前七―五世紀のアテナイ政体の変遷,前四世紀の徹底した民主政治の機構と運営がつぶさに記述される.詳注を付す.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ホームズ

18
アリストテレスの本は初めて読んだ。アテネの国制が語られるが国制そのものよりもアテネの歴史に関する記述が興味があって良かった(笑)ドラコンやソロンの立法やペイシストラトスの僣主制、クレイステネスやペリクレスによる民主制、ペロポンネソス戦争からの寡頭政治など授業でならった流れが読めたのは嬉しい(笑)2012/12/19

うえ

8
「ソロンは国制を…定めたが、人々は彼のもとに来て或いは非難し、或いは質問してその法律につき彼を悩ましてやまなかった。しかし彼は新制度を改めることは欲せず、さりとて国内に留まって人に嫌われるのも好まず…エジプトへの旅に出て、十年間は帰るまいと言った…民衆は彼が一切を再分配すると思っていたし、貴族は彼が再び旧制にかえすか、僅かの変革に止めるものと思っていた…しかるにソロンはいずれにも反対し、己れの欲する側に与して僭主となることもできたに関わらず、祖国を救い、また最良の立法を行なって双方から憎まれる道を選んだ」2020/08/27

有沢翔治@文芸同人誌配布中

5
 古代ギリシアのアテナイではどのような政治が行なわれ、どのような歴史をたどってきたのだろうか。三十人による寡頭政治とその圧政、ソロンの改革、民主化……。紀元前四世紀頃のアテナイの政治システムが記録されている。またアリストテレスの重要概念、中庸との関係も垣間見える。 https://shoji-arisawa.blog.jp/archives/51528595.html2023/03/05

ヴィクトリー

3
約330頁の内、本文が約120頁、訳注約180頁、解説約30頁と訳注が占める割合が高く、読書の流れを中断されるので結構読みにくかった。内容から言って訳注が多くなるのは仕方がないが、異なる学説の存在や海外の研究書も記されていて研究者向けな感じではある。アテナイの国制の変遷とアリストテレス当時の国制について書かれているが、著者の誤解や偏見(ペリクレスの評価はほぼ無視)もあって、アテナイの政治史の入門書として読むには無理がある。2013/07/23

kuretya

1
長い時間をかけて、途切れ途切れになんとか2回読んでみたが、これはまったく苦労した。注釈が非常に充実している。がこれはもう好事家の域を抜けていて、文庫本といえども研究者のための本だろうと思う。ともかくアテーナイにおいて、紀元前7世紀ごろからアリストテレスの時代まで、権力がいかにして生まれ、安定し、崩壊したかということ、4世紀ごろの政治制度の詳細が書かれている。読み物としての面白さはないので、ヘロドトスのような積りで掛かるとがっかりする。2022/07/07

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