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岩波文庫
ゲルマーニア (改訳)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 259,
  • 商品コード 9784003340813
  • NDC分類 389.3
  • Cコード C0100

出版社内容情報

民族大移動以前の古代ゲルマン民族について誌された最古の記録.古代ローマの歴史家タキトゥス(五五頃‐一二〇?)は,開化爛熟のはてに頽廃しつつある帝政ローマと対照させながら,いま勃興し,帝国の北辺をおびやかす若い民族の質朴勇健な姿を描き出す.簡潔な筆致のなかに警世の気概があふれる.積年の研究成果を盛った訳書.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

40
1~2世紀のローマの政治家・歴史家タキトゥスによる古代ゲルマン人に関する書。先日読んだ『ベーオウルフ』『トーイン』の注に本書からの引用があったので読んでみることに。ローマの外患であるゲルマーニアの人々の質実剛健な生活や風習、気性を描くことで暗に頽廃したローマを批判する内容になっていますが、本文だけでそこまで読み解くことは難しく、豊富な注に大変助けられます。若く勢いのあるゲルマーニアの習俗や各部族について懐古的な憧憬を含めながらも詳細に述べられていて、当時のローマとゲルマーニアに思いを馳せながら読みました。2017/04/05

KAZOO

18
確かにどなたが書かれているように、註を飛ばして読んでみると簡潔で分かりやすいと思いました。ゲルマン民族大移動前のゲルマン民族についての報告書だと感じました。後でゆっくり註を含めて読むと理解が進みます。カエサルのガリア戦記は別物の面白さですが、ゲルマニアはその国家としてのあるいは民族としての生活のありさまがよく描かれていると感じました。2014/06/26

壱萬弐仟縁

13
訳者解説によると、タキトゥスの文章は短いという(234頁)。見習いたい。平時の生活は、狩猟、睡眠と飲食に耽りつつ、無為に過ごす(78頁)。気が抜けている証拠か。現代人の多忙に比べてどうだろうか。本書は高校世界史で興味をもった高校生が読めばよい方で、注が満載。鉄は熱いうちに打て。わたくしが読んでも彼らの吸収力には負ける。そんないつ読むのが旬なのか、という意味では、勉強中の人が読むのがよいのは言わずもがな。世界史を担当すれば読み直してみたい。2014/01/24

塩崎ツトム

10
隣の芝は青いというか、人類は他者の存在があってこそ、おのれの優れているところ、欠けているところを認識できるのだなあ。(月並み)2021/12/15

nakagawa

7
注がかなりありむしろ注のところを読むのに苦労した気がする。政治家、歴史家のタキトゥスが書いた本。ゲルマーニアの思想や生活や習慣などを書き退廃したローマ帝国を憂いて批判している。それにしてもタキトゥスの闡明さには驚いた。この本は結構簡易で読みやすい一冊である。2017/07/04

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