出版社内容情報
歌姫アヌンツィアータに思いを寄せる青年詩人アントーニオ.南国イタリアの自然と人物を背景にくりひろげられるアンデルセンの愛の物語『即興詩人』は,永遠の青春文学として,いつの時代にも読みつがれることだろう.流麗明快なデンマーク語からの原典訳に,作者自身のイタリア旅行スケッチをそえておおくりする.
内容説明
アンデルセンにとってイタリアはつねに憧れの国であった。28歳の時はじめてかの地に旅し、その芸術と美しい自然、素朴な庶民の生活にふれて強い感銘を受けた彼が、「これらすべての印象を再現しよう」として筆を起こしたのが、この『即興詩人』である。アンデルセンの出世作であり、彼の名を世界的なものに高めた小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shou
1
アンデルセンの半自伝的出世作。貧困の中から拾い上げられたという卑屈さを内心引きずりつつ、恋と自尊心と格闘する放浪の日々。イタリア紀行の面も。最後の偶然に次ぐ偶然は正直ちょっと拍子抜けのオチではあった・・・。2013/12/24
にゃら
0
誰かの本で森鴎外訳の即興詩人が薦められてて、手元にあったからこっちを読んだけど、 失敗だったー。 挑戦すべきだった森鴎外訳のほう〜遠のくー2016/11/18
ラムラム
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この本に若いうちに出会えてよかった。旅は人との出会いと別れをもたらせてくれる。様々な人との出会いや旅先での貴重な経験を自分もしてみたいと思った。青い洞窟や火山の描写など、自然の風景が話を盛り上げてくれている。一期一会を楽しめる人生を送りたい。2010/06/05