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岩波文庫
貧しき人々 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 302p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003261316
  • NDC分類 983
  • Cコード C0197

出版社内容情報

ペテルブルグのうらぶれたアパートに暮らす貧しい老官吏と,その窓の向うに住む薄幸の少女が交わした愛と尊敬にみちあふれる往復書簡.当時二十四歳の作者はひどい貧窮の中にあって,心あたたまるこの処女作品を完成し,ネクラーソフ,ベリンスキーによって,若き天才の出現と激賞された.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

そんれい

13
ドストエフスキーのデビュー作品。貧しい下級官吏と身寄りのない少女との往復書簡、二人の貧しさは半端ない😅相手を思いやりながらも、考えが噛み合わないところは切ないな。素晴らしい文学の歴史に触れた感慨に浸ります。2020/07/12

ゆかっぴ

7
年の離れた男女の往復書簡集。徐々に生活が苦しくなっていく様子がいたたまれない気持ちにさせます。手紙の中に表れる互いの気持ち、立場、周囲の人たちとの関係など状況が手に取るように浮かびます。別れてしまった二人のその後をみてみたいです。2018/09/01

ウイロウ

5
さえない四十男の下級官吏と、内職に勤しむ若い娘との間で交わされる往復書簡。マカールとワルワーラ、二人に共通するのは貧窮をきわめていることだけ。男は熱烈な恋をし、文字通り身を削って女に貢ぐ。女は「ダメよ~ダメダメ」と固辞してみせつつ結局は男の金銭的援助を受け容れる。愚かな男とずるい女。煎じ詰めればそんなありふれた構図になってしまうが、必ずしもそう言い切れないところに男女の仲の不思議さもあるのだろう。二人の手紙は終始ちぐはぐだ。その点、岩波文庫の紹介文に違和感も。しかし互いの思いが通い合う瞬間は、確実にある。2018/03/04

nox

1
ロシア文学の貧者は誰も彼もがとんでもなく悲惨に描かれるが、当時のロシアはマジでこんな感じだったのか?この手紙のやり取りという形式は面白いし、様々な周りの出来事がありつつも、彼らの生活という大まかな筋がよく分かって楽しい。金が無くどんどん底まで落ちていく二人と、人の情による救済はとても良かったが、そこからの流れが強引じゃないの?とは感じた。ワルワーラはマカールに迷惑をかけたくなかったのか、貧しい暮らしに耐えられなくなったのか、手紙という形式じゃ真実は分からない。悲哀溢れるENDなのが作風とよく合ってる。2019/01/01

gollum

1
中高生を学校の図書室で相手していて、あの頃読んで感動した本を思い出すために再読。ほぼ40年ぶり。今の年齢で読むほうが、マカールへの感情移入がはなはだしくちょとつらい(汗。作品中で触れられている、ゴーゴリ(外套)、プーシキン(ベールキン物語/駅長)へと連鎖読書中。2012/11/24

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