岩波文庫
朝のコント

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  • サイズ 文庫判/ページ数 217p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003256244
  • NDC分類 954
  • Cコード C0197

出版社内容情報

パリに出て市役所の吏員となる傍ら,新聞や雑誌に小説を発表し,下層社会の人々をつつましい共感を以て描き,ポピュリスムの先駆者といわれるフィリップ(一八七四‐一九〇九)の珠玉の短篇集.死後刊行されたこの短篇集には,「バタの中の猫」「めぐりあい」「食人種の話」「恋の一ページ」「やきもち娘」等々の二十四篇を収める.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぱせり

8
二十四編のコント(小品)は舞台さまざま、状況も様々、ジャンルも様々だけど、全体として牧歌的な雰囲気が漂う。『チエンヌの女房の足』『ぬけやすみ』『サタンの敗北』『マッチ』が印象に残る。作品を飾る沢山の挿画は作者が描かれたもの? 何も説明がないのが気になって。2013/05/22

カタクチイワシ

3
フランスの作家、フィリップによる短編集。庶民の生活に起きる大小様々な事件を通して、倫理でも理性でも割り切れない人間の心理とその触れ合いが描かれる。「マッチ」「ほどこし」「遺言」「恋の1ページ」「ぬけやすみ」あたり好きだったかな。2020/04/22

桜もち 太郎

3
24の短篇集。チャンチャンと終るもの、後味の悪いもの、これがオチってもの、それぞれだが我々が言う爆笑「コント」とはちょっと違うかな。「三人の死刑囚」は良かった。それにしてもどうして「朝の」なんだろうか・・・。2017/06/11

Gen Kato

1
まとまりのいい小咄集。読後感は、当たり前といえば当たり前のことながら、ルネ・クレールやジュリアン・デュビビエあたりの古き良きフランス映画を観たあとの感覚に近いです。人間とその営みに対する距離感がいかにもおフランス。2014/01/23

qoop

1
奇麗に落ちが付いていたりモヤモヤしたモノが残ったりと、作品によってかなり読後感が異なる。そういう点で多岐に富んでいて、まさに掌編集のお手本のよう。内容も同様、シリアス・ユーモア・サスペンスなどとバラエティ豊かだが、不思議と統一感があって、著者の個性を感じた。最初〈朝読むにしては爽やかさがないなぁ〉と思っていたのだけれど、〈朝〉というのは掲載紙の紙名なのか…2013/10/16

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