出版社内容情報
ゲーテ,ハイネ,リルケをはじめ日本人に早くから親しまれてきた詩人はもちろん,ブレヒト,ツェラン,エンツェンスベルガーなどの現代詩人まで,ドイツ語の詩の森から三八詩人八二篇を精選.原詩テクストに練り上げられた日本語訳詩を対照して掲げ,脚注を付した.ドイツ詩の魅力を心ゆくまで堪能させてくれる待望の一冊.
内容説明
ゲーテ、ハイネ、リルケなど日本人に早くから親しまれてきた詩人はもちろん、ブレヒト、ツェラン、エンツェンスベルガーら現代詩人まで38詩人82篇を精選。原詩に練り上げられた日本語訳詩を対照させた。ドイツ詩の魅力を心ゆくまで堪能させてくれる待望の1冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
lily
107
文字がイメージに追いつかないのは美の愛嬌。マーブル模様だって芸術だ。カラーのバリエーション、グラデーションを楽しめたらいいじゃない。やはりゲーテはどの詩人でさえも恐るる金の詩人だった。2020/11/14
壱萬弐仟縁
24
学部で一般教養科目においてドイツ語を29年前にやった程度だったが、音読してみた(昨日)。時季的には、[60]浄められし秋、のトラークルがおすすめか。4行の3連がドイツ原文。邦訳も対応させてあるので、見た目での違和感はない。金色の葡萄🍇(259頁)。マスカットの稔りをすぐにイメージできる。稔りをみて農夫は「これでよし」と実感されている。晩鐘はながくしずかに。秋の夕暮れにふさわしい描写だ。Das geht in Ruh und Schweigen unter. (すべては安らぎと沈黙のうちに沈みゆく。)2020/09/11
燃えつきた棒
19
パウル・ツェランが読みたくて手に取った。 『夜あけの黒いミルクぼくらはおまえを夜ごとに飲む ぼくらはおまえを昼ごとに飲む死はドイツから来た名手 ぼくらはおまえを夜ごとに飲む朝ごとに飲む ぼくらは飲みまた飲む 死はドイツから来た名手彼の眼は青い 彼はおまえを鉛の弾丸で射つ彼はおまえを正確に射つ 家に住む男がいるきみの金いろの髪マルガレーテ 彼はぼくらに猟犬をけしかける彼はぼくらに空中の墓をくれる 男は蛇とたわむれるそして夢みる死はドイツから来た名手 きみの金いろの髪マルガレーテ きみの灰の髪ズラミート』 2015/11/18
魚京童!
16
手元に置こうと思う。そして気に入った作品を図書館で借りればいいと思う。こういういろいろ入ったセットが大事なんだと思う。2020/03/08
HANA
13
『死の泉』のエピグラフに多数引用されていたので、その流れで読む。古くはゲーテから現代詩人に至るまでまんべんなく収録されている為、誰でも好みの詩を見つけることが出来るだろう。個人的にはヘルダーリンが非常に気に入る。あとやはり現代よりロマン派や四季、自然を詠った方が好みという事を再確認。2011/12/13