出版社内容情報
これは単にペーター(1839‐1894)の傑作であるばかりでなく,イギリス文学において批評が創作でありうることを示した典型的なものといえる.ルネッサンス時代の芸術の優れた鑑賞が見出されるとともに,作者の人生観,芸術観が抒情詩的白熱をもって叙述され,多くの若い人びとを動かしてきた著作.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
17
1992年版を使用。旧字体。ペーターの文芸復興は、欧州に於ける人間自覚の精神的発現で、人間の本性に還らうとする努力を含んでゐた(5頁)。美学研究の目的:美を具体的な言葉で定義し、美の特殊な示現を、最も適当にあらはす方式を見出すこと(15頁)。世界の宗教の調和の基礎:人身自身の尽きない活力と創造性(52頁)。ミケランヂエロに取つては人間の想像は、最初の並びなき行為であつて、生命自身を、最も優れた形に於いて即座に立所に、冷たい生命なき石に創造せるものである(91頁)。2015/10/16
-
- 和書
- 瘡瘢旅行