出版社内容情報
宋江らは梁山泊の城壁や建物をとり壊し,北方の大敵遼国征討へと出発する.迎え撃つ敵の先鋒は阿里奇,顔は白く唇赤く,鬚は黄色く眼は碧く,身の丈9尺で力は万人力.宋朝の官軍となった梁山泊軍団の奮戦が始まる.
内容説明
宋江らは梁山泊の城壁や建物をとり壊し、いよいよ、北方の大敵、遼国の征討へと出発する。最初の敵は檀州城。迎え撃つ敵将の先鋒は阿里奇、顔は白く唇赤く、鬚は黄色く眼は碧く、身の丈九尺で力は万人力…。宋朝の官軍となった梁山泊軍団の奮戦が始まる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かごむし
18
つるつると読めて、自分の中に何も残らなくなってきた。陣立て合戦は、ものものしい陣の名前はついているけれど、物理的なイメージがわかずによくわからないなあと思いながら読んだ。宋江はいいこと言うような時もあるけれど、ここまでの経緯で、書き手が変わったのかなとかそんな風にしか思えないし、宋江たち梁山泊軍の実力を買って投降を促す異民族の王様をだます下りは、豪傑ではなくて小汚い印象しかなかった。物語の終結に向けて、豪傑との別れが暗示されるけれど、今までここで散々悪口を書いてきた割にはふと寂しさを覚えたのは意外だった。2020/12/10
屋根裏部屋のふくろう🦉
5
水滸伝には時々外国人(黄色人種から見て)と思われる人物が登場する。遼国の阿里奇は色白で髪は黄色で背が高いとあるがこれは白人かと。遼=契丹。そういえばロシア語で中国を意味するキターイはこの契丹(キタイ)から来たっけ。また李逵は真っ黒だ。この遼国を退治するために108人が一斉に攻撃を仕掛けていく。遼の国王は恭順の意を示したので助命され、遼は北の小国で細々と生きる。さて、南で謀反があったとの報があり退治にいくことになった。すかさず最終十巻に突入する。2020/07/21
qoop
5
梁山泊メンバーがまさしく英雄的な大活躍を見せる本巻。まさに怒涛の快進撃でグルーヴ感すらある。ご贔屓メンバーが軍功を挙げる場面は非常に嬉しいのだが、描写が今ひとつ詳かでなく、想像を膨らませるしかない。一番美味しそうなところなのに…というところに古典味を感じる。物語前半に比べればまだ具体的ではあるのだが。それにしても一対一の対決に加勢が入るくだり、ゲーム性があるな。2020/03/15
syaori
3
招安を受けた宋江たちは梁山泊を降りて宮廷に出仕します。しかし手柄がないため官位を与えられず遼との戦いに赴くことになります。げにすまじきものは宮仕えです。遼との戦いは、朱武が陣形大好きなのがよく分かりました。あと登場が遅かったのに張清と董平は活躍の場面が多くていいですね。後から出てきた人たちは忘れがちなのですが、彼らと燕青はばっちりです。あと戦いの場面に微妙に戦力にならなさそうな柴進様がいると心配になります。この巻の最後で公孫勝が離脱してしまって今後が心配です。引き際を心得ていたということかもしれませんが。2015/10/21
いちはじめ
3
この巻あたりから、けっこう読むのがきつくなってきた1999/08/08