出版社内容情報
高大将の威勢をかさに着た高廉はしたい放題.柴進のおじ柴七品は殺され,柴進も囚われの身に.梁山泊の援軍も高廉の魔法と配下の飛天神兵に散々な目にあう.彼の魔法を破れるのは,かの入雲竜公孫勝しかいない.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かごむし
17
漫画のような場面展開の目まぐるしさに、気持ちよく読み進められる。のだけれど。やっぱり、設定がちぐはぐなんだよね。今の社会が悪いと言って、政府高官は貪欲で無能と書くけど、世の中ちゃんと治まっている雰囲気があるし、官軍に滅茶苦茶けんかを売りながら、いつか罪が許されたら、国家のために命を捨てたいとか言うし。しかも正しい社会生活を送る豪傑たちを味方にするために無理やり社会から脱落させるし。設定がね、軽くて安易。あと、梁山泊の規律や秩序を強調するけど、社会から脱落した一般構成員はがちがちの組織に魅力を感じるのかな。2020/11/20
屋根裏部屋のふくろう🦉
4
敵対関係にある相手をやっつけるが、命を助けて自分たちの仲間にしていく。 まるで細胞が体内に入り込んだ菌を飲み込んでいくかのようだ。こうして梁山泊は徐々にその人数や組織を増大させていく。梁山泊トップの晁蓋が毒入り弓矢で命を落とす。さて首領をなくした梁山泊の敵討ちはどうなるか、すかさず(7)へとなだれ込む。2020/06/02
qoop
4
勢力拡大に伴って大掛かりな合戦を行う展開が増えて来た。魔法を駆使した戦いなど、派手々々しい描写も充実。やりたい放題の李逵が羅真人に懲らしめられるのも面白い場面。これまでも、豪傑たちの人間離れした活躍を書きながらも同時にあっさり捕まったり弱々しさを見せるのが目を引いて来たが、ある一定の枠を越えた状況/能力に対処するほどの超人としては書かないのが骨子なのだとよく分かる。そして思い入れのある楊志・武松・史進の再登場が嬉しい。短気さ故に物語が転がって行く魯智深もそのままで。本巻で短気といえば第一に晁蓋だが… 2020/03/12
syaori
4
妖術を使う高廉が出てきて公孫勝と魔道大戦に。公孫勝を戴宗と李逵が探しにいくところは柴進がピンチなので早くしてーと思って読んでいました。宋江は手当たりしだいで人材確保に乗り出し始めてびっくりでした。人材確保のためには手段を選ばない宋江と、朱仝を仲間入りさせるために真っ黒な策をたてた呉学究(しかもそれを李逵にやらせるという)は割れ鍋に綴じ蓋なコンビでお似合いです。とりあえず呉先生の知り合いだとひどい目を見そうです。割と好きな二竜山組がようやく仲間入りしましたが晁天王がお亡くなりになってさみしいです。2015/10/16
O
2
梁山泊の面々が中心となって活躍する回が増え、梁山泊VSその他勢力の戦いの描写が多い。仲間がすべて集まり切り、軍勢が完成した後は何が待っているのだろう。2019/01/22