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岩波文庫
元禄忠臣蔵〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 360p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003110119
  • NDC分類 912.6
  • Cコード C0100

出版社内容情報

連作十篇からなるこの作品は,まさに明治以降の近代忠臣蔵劇において頂点にたつ傑作といえよう.堅固な戯曲構成,綿密な史実考証,重厚な科白廻しにのって論理と論理がぶつかりあい,力強い緊張感を生む登場人物の対話.独特の風格が全篇に漂い,血のかよった人間のドラマが展開する.昭和九―十七年作. (解説 真山美保)

内容説明

忠臣蔵ほど日本人が愛着を持ちつづけてきたドラマはないだろう。元禄年間以来数多くの作品が生みだされてきたが、この『元禄忠臣蔵』連作10篇こそはその頂点にたつ傑作である。周密堅固な構成、重厚な科白まわし、そして論理と論理が激しくぶつかりあって火花を散らす登場人物の対話。力強い緊張感が深い感動をよびおこす。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

11
史料も随所にある。 ただ、内容は舞台の様子はわかるが、 興味が湧いてこない。 2014/04/15

スローリーダー

5
これまで片岡千恵蔵の東映版「忠臣蔵」や「赤穂浪士」、長谷川一夫の大映版「忠臣蔵」等数々の忠臣蔵を楽しんできた。筋書きはだいたい同じだけど、重心の置き方が違っていたり、様々な細かいエピソードが加えられたりしてバリエーションが豊富だ。本著は舞台用に書かれていて映画の様な動きには乏しいものの会話の密度がとても高く、人物の魂が読む側に迫ってくる力強さがある。「御浜御殿綱豊卿」の綱豊と助右衛門のやり取りはこちらが絶句してしまうくらいの緊迫感があり、また心の深いところで共感して涙を禁じ得なかった。2021/09/16

たいけい

2
なかなか読み切れなかったが何とか読み終えた。やはりきちんと時間を取って読むようにしたほうが良い。意外と図録が豊富。文庫本のため細かいところまでは読み取れなかった。大石内蔵助を中心に赤穂義士たちの動きを描いている。上巻は江戸の刃傷沙汰から仇討の意思が固まる・確認されるまでが中心。大勢の臣下の心底を見極め、固まるまでの大石内蔵助の心情。その心をなかなか理解できない臣下のわだかまりや困惑した動き。人により立場により仇討か浅野家再興かその行く末を見届けるために辛抱する者、見限る者などさまざまに人間が描かれている。2020/09/21

Meisha

2
真山青果の戯曲というのは、一言一言に重み意味があって、無駄な台詞が一つもないのだな・・・と思います。台詞の応酬で、歌舞伎を観ていても、気を許す瞬間がなくて見逃せない。でも、追い付かなくて分からない所もあったので、今回、じっくり読み込むことが出来て良かった。特に「最後の大評定」、「御浜御殿綱豊卿」は良かった。それと読みながら大好きな役者さんで充てて読んじゃいましたw次は元禄忠臣蔵(下)です。2012/03/23

NICK6

1
覚悟を決めた男に対して、これでもかと連続投射させる情況の過酷、受け入れるしかない結果、承服できない心情と周りの狂騒。鎮める個の意志、収まらない集団の怒り。行きつ戻りつの憤怒と哀しみ。読んでるこっちも息苦しい。澱み濁った意識の不透明感。一体どう対処する?どう収める?。する前した後の変化と変化しないもの。覚悟の静寂と鬱陶しく長い喧噪。大石からビシビシ受容する。引っ込みつかないところまできてしまった後の、何度も塗り替えられる覚悟の大きさ。真山青果の小説にど嵌まりする理由。上巻だけでピークありすぎじゃ! 2020/06/28

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