出版社内容情報
楽翁松平定信(1758‐1829)の自伝である.しかしいずれも単なる個人の生涯の自叙ではない.「宇下人言」は,老中職として寛政の改革を断行した定信が,子孫で後世再び老中の職につく者への指針として,在職中に実施した庶政の記録をのこしたものであり,「修行録」も自己の修行のあとを記して子孫を戒めることを目的としている.解説=山口啓二
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆうきなかもと
8
《いにしへより治世の第一とするは花奢をしりぞけ、末をおさへ本をすすむることにぞあんなれ。》 寛政の改革で有名な松平定信。八代将軍吉宗の孫である。その改革について書いた自伝が本書である。引用部分の《花奢》とは「華やかで贅沢な様子」を表すのだろうが、政治の大事はそれを取り除くことにあるという。安倍首相の改革が進む中、ミニマリストみたいな人たちが出てきたことは、偶然じゃないような気がする。誤解を恐れずに言えば、ヘイトスピーチも…2015/12/04
mahiro
2
寛政の改革の松平定信の自叙。 江戸時代の文は読みにくいながら大意はつかめる、生い立ちや本人の考えなどがわかりなかなか面白かった。 真面目な人なんだなあ…2011/07/07