出版社内容情報
民主主義の制度はみんな外来? 実は江戸時代後期、幕藩体制の末端にあった村の一部では名主などの村役人を入札と呼ばれる選挙で選んでいた。私たちの足元にあった自治のシステムから、低投票率に揺らぐ現代の民主主義を鍛え直す道を探る。
内容説明
日本原産の民主的制度についてチャットGPTに聞いてみた。寄合(話し合い)、入札(選挙)、くじ引き、村が生んだ自治の試み。民主主義の制度はみんな外来?実は江戸時代後期、幕藩体制の末端にあった村の一部では名主などの村役人を入札と呼ばれる選挙で選んでいた。私たちの足元にあった自治のシステムから、低投票率とポピュリズムに揺らぐ現代の民主主義と代表制を鍛え直す道を探る。
目次
1章 私たちは民主主義を棄てたがっている?
2章 江戸に「選挙」があった
3章 村方騒動と越後コミューン
4章 自治と民主的傾向はどこに
5章 「江戸=封建=近世」を見直す
6章 民主主義を強靭化するために
著者等紹介
柿〓明二[カキザキメイジ]
1961年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。毎日新聞社を経て共同通信社に入社。政治部で首相官邸、外務省、旧厚生省、自民党、民主党、社民党などを担当。政治部次長、論説委員兼編集委員。菅義偉内閣首相補佐官などを経て2022年より帝京大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ステビア
23
江戸時代にも自治と民主制があった2024/03/28
とろりんとう
6
お気に入りの方が読んだ本。江戸時代後期、幕藩体制の末端にある村で村役人を選挙で選んでいた。しかも上からの民主化ではなく、末端からの民主化であり、且つ多数の犠牲者を出した市民革命ではなく、平和的に実現したことも素晴らしい。また、幕藩政治の中核理念「仁政」も影響した他、識字率の高さにも驚く。明治政府は自身の体制を構築するため、江戸時代=封建社会として否定した方がスムーズだった。歴史は戦勝者が作るため、前政権の否定は理解できる。だからこそ、最近江戸時代が見直され、良かった点が色々書籍化されているのは嬉しい。2024/05/10
Go Extreme
1
民主主義の何が危機か 民主的傾向→自壊・空洞化阻止、強靭化 村の選挙 民主主義放棄?:無投票・定員割れ・低投票率 棄権する自由 ロック・ルソーなし→ガラパゴス的に進化 江戸・選挙:村の民主自治 高度な文書主義 村八分・自律性 世襲→選挙 欧米の多数決・日本の満場一致 市民革命なき進化 250年・平和維持→市民革命経ず 江戸=封建=近世:である→する 新政府による江戸時代→辛く位封建制 江戸の高度な自治と民主的傾向の進化は無視 民主主義を強靱化:マックス・ウェーバー 平和とハイブリッド体制 江戸時代の村2024/02/11
KTakahashi
0
読んでいる人がずいぶん少ないなぁ。2024/03/13
おはぎ
0
日本での民主主義の例を探していたがドンピシャな本だった2024/02/17