出版社内容情報
私たちはなぜ、なんのためにボランティアをしているの? いっけん自明に思えて、実は難しい問題に、「自発性」「無償性」「公共性」を切り口としつつ、ゆるく非真面目に考える。これから始めたい人、続けてきたけど疲れ気味の人、そしてまったく興味がない人にも読んでほしい、ボランティアという営みの奥行きと面白さ。
内容説明
ボランティアをすることの理由って?いっけん自明にみえて実は難しい問いかけに、「自発性」「無償性」「公共性」を切り口としつつ、あくまで非真面目に答えてみる。これから始めたい人、続けてきたけど疲れ気味の人、そしてまったく興味がない人にも伝えたい、ボランティアという営みの奥行きと面白さ。
目次
1 そこで何が起こっているのか?―自発性が生まれる場所、自発性から生まれるもの
2 それって自己満足じゃない?―無償性という難問
3 ほんとうに世界のためになっているの?―ボランティアと公共性
終章 ボランティアの可能性
著者等紹介
猪瀬浩平[イノセコウヘイ]
1978年、埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。大学在学中の1999年から見沼田んぼ福祉農園の活動に巻き込まれ、そのうちに見沼田んぼ福祉農園事務局長になる。2007年から明治学院大学教養教育センター専任教員としてボランティア学を担当。NPO法人のらんど代表理事、見沼・風の学校事務局長などをつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さぜん
41
課題レポートの参考にと手にする。国や市場のシステムがボランティアやNPOを都合よく利用する「ネオリベラリズム」はちょっと納得。民間企業の活動範囲を広げ奨励し評価する制度を作り出した。国がカバーできない領域を市民が自発的に補うのアリだと思う。動員されてるのかもしれないが、誰かがやらなくてはいけない、手を差し伸べなくてはならない事はこの世の中にはたくさんあるのだから。2021/07/19
秋 眉雄
21
『「ボランティアとは何か」と尋ねられて、答えるのは難しい。どんなにボランティア活動に熱心な人でも、ボランティアとは何かと聞かれたら、すぐに答えられる人は少ない。答えられたとしても、みんなが納得するものであるものにはならない。だから議論が起き、議論は尽きない。生真面目な議論が延々と続く。だからボランティアって難しいと思われてしまう。』良いことしようと思っても、そこには説明が必要らしくて、あんまり賢くないボクにとって世の中はホントに難しいことばかりだなと思います。2023/02/12
May
6
経験から得られた経験知を語るのではなく、学術知を援用しながら語る著者の主張:ボランティアは国家や市場に都合よくつかわれるが、ボランティアがなければより困る人たちがいるのだから、ボランティアが動員されていると批判するのではなく、ボランティアを通じて他者と交わりながら、国家・市場システムを取り崩していく身振りを身に着けることが大事。国家・市場システムを批判し今ある世界に代わる理想像を出すのではなく、今あるシステムがうまく機能しないところに入り込み、他者と共に生きる空間にすることが大事。とても良い読書でした。2024/05/18
me
6
図書館で見つけた薄い1冊。 そういえばボランティアってなんだろうと思ってきになったので、読みました。30分で読めましたがそこにはボランティアの意味がたくさんの議論から生まれた本当の意味について書かれてあり1つ学びが増えました。 ボランティアを日々している人、私は一体なんのために?と思うのであればぜひ読んで見てほしいです。2021/08/09
山崎にう
5
図書館本。ボランティアに関しての考察、ボランティアの三大要素、自発性・無償性・公共性についての考察。ボランティアとケアのする・されるという関係性の類似とそこから得られる視点。ボランティアと政治性について、など。薄い冊子だが、ボランティアについての興味深い論点が数多く指摘され、考えを深めるきっかけになる。2020/07/01
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- 和書
- 選手たちよくやった!