感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
邑尾端子
4
1967年(昭和42年)初版刊行の育児書。著者は明治時代生まれの小児科医。私が産まれる前に書かれた昔の本なので時代を感じる記述も多々あるが、それを遙かに上回る、現代でも充分に通じる先進的なエッセンスに溢れている。また、文章に独特のシニカルさがあって非常に面白い。現代の育児書ではやたら心配を煽るように書かれているような乳児のちょっした症状(肌のブツブツやへその緒の膿など)について「そんなもんほっとけば治るにきまってるから赤子が元気なら気にせんでよろしい」とバッサリ切り捨てているのが心強い。2017/02/26
yukiko
3
わりと昔の本。細かく書いてあって、なんだか昔読んだ家庭の医学みたいな面白さがある。全体的に、お母さん考えすぎるな、心配しすぎるな、というトーン。今でも通用する点が多いと感じる。2013/10/30
きくみ
2
娘が生まれて足掛け6年。ようやく読了。乳児期はとても大らかな論調に救われたことも多かった。あとがきを読んでいて刺さったのは何事も「子どもの成長を考えること」ということ。自身の幼少期にはなかったモノが多く、どのように付き合っていくべきかは親も手探りである。見失わないようにしたい。また子どもと密接につながっているのが地域社会であるが、女性も働くことで、その担い手は不足していると切に感じる。しかし子どもの成長には欠かせない要素であるとも思う。携わっていかなくてはと考えさせられる。 一に体力、二に体力。。。2023/08/13
bittersweet symphony
1
育児書の古典中の古典の文庫化。うちの5歳児が生まれた頃に出ていれば最初から読めたのですが、今となっては手遅れなので関連のある下巻の後半のみ読了。孤立した環境の中での育児という問題がこの本の初版が発行された1967年当初から懸案とされ、それに対処しようとしていることにまず感心(そして状況が全く改善されずどちらかと言えば悪化、子供の生理が解っていない人たちが子育ての諸々について自分の狭い価値基準で声高に罵詈雑言を言うひどい状況になりました、孤立した環境の中での育児で育てられた人が大多数ですからね)。2008/04/04
shiori_nghm
1
1ヶ月のところまで読んでみました。書いてある時代は違っても、現在に十分通用することばかりで、是非手元に置いておきたい一冊です。2017/08/18