内容説明
ナルニア全盛時代におこった、ある事件。はるか南にある強国カロールメンに住む漁師の養子シャスタは、ある日、自分が奴隷に売られることを知り、ものいう馬ブレーとともに、ナルニアめざして逃げだします。一方、領主の娘アラビスも、おしつけられた結婚からのがれるため、ものいう馬フインとともに、ナルニアをめざしていました。旅の道づれとなった一同は、途中で、ナルニアを不意打ちしようとするカロールメンの計略を知り、先をいそぎますが…。
著者等紹介
ルイス,C.S.[ルイス,C.S.][Lewis,C.S.]
1898‐1963。アイルランドのベルファストに生まれる。オックスフォード大学で学び、1925年から54年まで同大学で英文学を講じた。この間に、J.R.R.トールキンらと「インクリングス」というサークルをつくり、作品を発表しあった。54年、ケンブリッジ大学教授となる。「ナルニア国物語」最終巻『さいごの戦い』で、カーネギー賞を受賞
瀬田貞二[セタテイジ]
1916‐79。東京生まれ。東京帝国大学で国文学を専攻。戦後、『児童百科事典』(全24巻)の企画編集をはじめ、子どもの本の創作、翻訳、昔話の再話、評論などで幅広く活躍した。著書に『落穂ひろい』(毎日出版文化賞特別賞受賞)『絵本論』、訳書に、トールキン『ホビットの冒険』『指輪物語』(日本翻訳文化賞受賞)、など多数ある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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七色一味
26
読破。ナルニアからカロールメンに連れてこられた馬と、漁師に育てられた男の子の物語。ある日、漁師の家にカロールメンの貴族が訪れて、男の子を買い取りたいと申し出ることから、物語はスタートします。しかし、このいきなりの展開はどうしたものか(笑)前段階がないので(男の子に隠れた才能があるとかなんとか)、本当にいきなり感! まぁ、童話なんてみんなそんな感じか^^ と思って読み進めると、以外や以外、案外しっかり物語は構成されている(失礼な!)。しかも別巻でもこの国の説明があり、それなりに納得もできるという。2012/08/10
ぼんくらぼん
13
【「瀬田貞二」生誕100周年記念読書会】ナルニア国物語その⑤。カロールメンの貧しい少年はものいう馬プレーと出会い、ナルニアを目指します。途中、いやな結婚相手から逃げているアラビスと物言う馬フインと道連れになります。偶然、カロールメンの王子がアーケン国とナルニアを襲撃する計画を知り・・・2016/12/26
サン
9
ナルニア国物語5作目。タイトルで馬が先に来るあたり、ナルニアらしいです。奴隷として売られそうになった少年がもの言う馬とともに憧れのナルニアを目指す話し。少年の成長っぷりが良かった。2017/03/29
吟遊
9
このシリーズ、初めてのカラー版で読み、挿絵の良さをまた実感。すぐれたストーリーをもった作品だと思う。第1作『ライオンと魔女』が、世界観作りに重きを置いて、一本の道筋しかないのに対して、ここでは、仲間が増えたりはぐれたり、偶然の出来事が重なって、物語が波乱に富む。収束の仕方は王道!2016/11/23
よしひろ
8
あれよあれよと通り過ぎてしまう時間がある。多彩なストーリー展開が楽しい。2016/04/13