ピーターと象と摩術師

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  • サイズ B6判/ページ数 193p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784001156355
  • NDC分類 K933
  • Cコード C8097

内容説明

生きているよ、あんたの妹は。象が妹のいる場所へとつれていってくれるよ―なぞめいた占い師のことばに、孤児ピーターの心臓は止まりそうになりました。そんなこと、あるはずない…でも信じたい。そのときから、バルティーズの町では、ふしぎなできごとがつぎつぎと、重なりあうように起こっていきます。もしも、こうだったら?なぜ、そうじゃないのか?そんなことって、ありうるんじゃないのか?ニューベリー賞作家がつむぐ、愛と奇跡の物語。

著者等紹介

ディカミロ,ケイト[ディカミロ,ケイト][DiCamillo,Kate]
米国ペンシルヴァニア州生まれ。フロリダ大学卒業、『きいてほしいの、あたしのこと―ウィン・ディキシーのいた夏』で作家デビューし、『ねずみの騎士デスペローの物語』で2004年ニューベリー賞を受賞。ミネソタ州在住

長友恵子[ナガトモケイコ]
北海道美幌町生まれ。ボストン大学経営大学院修了。訳書に『中世の城日誌』(産経児童出版文化賞JR賞)など。紙芝居文化の会会員、横浜市在住

たなかようこ[タナカヨウコ]
東京都に生まれ、神戸市で育つ。関西学院大学卒業後、米国カリフォルニア州パサディナのArt Center College of Designで学び、画家として展覧会を中心に活動している。ロサンゼルス在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆのん

64
様々な理由で不幸な人々。そんな人々が住む街に象が現れる。雪の降る美しく静かな夜に奇跡が起きる素敵な物語。もしも、こうだったら…なぜ、そうじゃないのか…そんなことって、ありうるんじゃないのか…。世の中に対して疑問を持たなくなってはいけないという事を教えてくれる。不思議な事が重なり合うように起こる様は児童書とは思えない程緻密で素晴らしい。たなかようこ氏の挿絵が優しさを醸し出していて尚一層の効果を与えている。2018/10/23

けろりん

51
百合の花束の代わりに降ってきた来た象。妹を探し求める少年。詩人の魂を持つ警察官…。その冬、厚い雲に閉ざされ、陽が射さず、酷い寒さに襲われていたバルティーズの町に、雪と共に優しい奇跡が舞い降ります。夢を見る力、他者の痛みに寄せる心、過ちを許す勇気。小さな顔を太陽のように輝かせる希望。象に従う小さなパレードは、街角のトマスの歌のように、この世界がこの上なく美しく素晴らしいものだと教えてくれます。2021/05/11

小夜風

30
【図書館】「もしも、こうだったら」ということがたくさん起こるので、読みながら「もしも、こうだったら」とあれこれ想像し過ぎて、でもそうはならなかったところがちょっと残念でした(笑)。ちなみに想像したのは、魔術師の魔術で全部元通りに……身体に障害を負った人たちはみんな治り、亡くなった人たちは生き返り……。この物語ではそうはならなかったけど、そんな風に「もしも」を想像することも楽しかったです。2015/09/07

糸車

26
1月の子どもの本の読書会課題本。父を戦争で亡くしたピーターは占い師から妹が生きていると告げられる。キーワードは「象」。ユリの花を出すつもりが何故か象を出してしまい、そのせいで半身不随になった女性から訴えられ投獄された魔術師。登場人物がそれぞれ「もしこうだったら」という思いを抱いている。ファンタジーならどんな奇跡も望めるとは思うけれど、一人ひとりの生活、その思いを丁寧に描かれていて読みごたえがあった。象がちゃんと元いた場所へ送り返されたのでほっとする。2019/01/15

花林糖

15
(図書館本)静かで幻想的な物語。象の描写が印象的でした。2015/08/18

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