アースシーの風―ゲド戦記〈5〉

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  • サイズ A5判/ページ数 349p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784001155709
  • NDC分類 K933
  • Cコード C8097

出版社内容情報

3部作として世界各国で人気を得ていた「ゲド戦記」(Earthsea Trilogy)だったが,1990年に18年ぶりに4巻目が出た時に広く話題を呼び,また魔法と女性について,フェミニズムの視点からも注目を集めた.この4巻目は「最後の書」とうたってあったが,2001年に5巻目が発表され,出版界・読書界を驚かせた.この『アースシーの風』では,さらに円熟を深めた著者の死生観,文明観が語られる.

故郷の島でひっそりと余生を送るゲドのもとへハンノキというまじない師が訪れ,物語は再開する-.最近また竜が暴れ出し,緊張が高まるアースシー世界.顔に大やけどを負う少女テハヌーは,王宮に呼び出され,重要な使命を与えられる.

内容説明

故郷の島で、妻テナー、幼い時から育てた養女テハヌーと共に静かに余生を楽しむゲド。ふたたび竜が暴れ出し、緊張が高まるアースシー世界を救うのは誰か?待望の最新作。

著者等紹介

ル=グウィン,アーシュラ・K.[ルグウィン,アーシュラK.][Le Guin,Ursula K.]
1929年、アメリカ、カリフォルニア州バークレーに生まれる。『闇の左手』を初めとするSF作品で、ヒューゴー賞、ネビュラ賞など数々の賞を受賞しているが、「ゲド戦記」シリーズでファン層を飛躍的に広げた。『夜の言葉』『世界の果てでダンス』などの評論集もある

清水真砂子[シミズマサコ]
1941年、朝鮮生まれ。青山学院短期大学教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アマヤドリ

14
欲や死、生きることや別れ…いろんな愛の葛藤を持つひとというものについて。テハヌーの、テナーへの最後の言葉がとてもこころに残った。いい物語だった。外伝も読みたいな。2011/05/30

k16

12
20101002読了。 全て理解できたわけではないけど、面白かった。 修繕屋ハンノキが世界をなおすというのはいいな。 ゲドとテナーの関係もいい。 順序として間違ってるかもしれんけどこれから「外伝」読むかな。2010/10/02

みけ

11
「ことばは沈黙に・光は闇に・生は死の中にこそあるものなれ・飛翔せるタカの・虚空にこそ輝ける如くに」この詩を伝える為に書き続けていたんだなと感じたラストだった。そして大地の秩序を乱した行いも、やっぱり大きな循環の中に飲み込まれたんだなと。ゲドで完結させず、次の世代が引き継いだ事も大事な事だったのかな。読み進めるにつれ、どんどん好きになるシリーズでした。2018/10/14

ぱせり

10
今まで脈々と続いてきた世界をつき崩してしまった。広がりより深みの物語でした。すべてを壊してやり直すことが可能なのかどうかはわかりません。結論は出ない。この世界は続いていく。ひょっとこの続きがいつか書かれるかもしれない。今はただ、人生を思いっきり生ききった人々の充実と平和が美しいです。2010/03/27

金平糖

9
瞬く間に楽しいアースシーの旅を終えたことが寂しい。スリリングでスピード感溢れる展開の次にゆったりとした静かな考えさせる時間が流れ、ファンタジーでありながら人生について考えさせる。想像の世界で起こっている事だが、全て現実社会の問題の投影に感じられるからだろう。宗教、人種、男女の違いから来る考え方の違いは、なかなか乗り越えられない壁。人間にとって一番の関心事である死。苦悩から救われる為出来たはずの宗教が諍いの元に。動物と人間の命の重みは違うのか?竜という想像上の動物で、共存のあり方を模索しているように感じた。2006/06/05

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