岩波少年文庫<br> カーディとお姫さまの物語 (新版)

電子版価格
¥836
  • 電書あり
  • ポイントキャンペーン

岩波少年文庫
カーディとお姫さまの物語 (新版)

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 362p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784001141092
  • NDC分類 K933
  • Cコード C8397

出版社内容情報

少年カーディが地下のゴブリンの国からお姫さまを救いだしてから1年.お姫さまの命と王国がまた危険にさらされました.悪賢い従者たちが権力と富をねらって策略をめぐらしはじめたのです.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アナーキー靴下

73
『お姫さまとゴブリンの物語』の続編。前作から一年後、カーディ中心の本作は、現実世界に目を向けた様相である。宗教的とも感じる崇高な精神の物語だが、哲学や社会倫理、さらにはアニミズム的な自然との関係、そうした多種で豊潤な思索が形をなし、宗教よりもっと根源的な核に触れるようだ。何より、理念ではなく実践を重んじる点は、一宗教の枠組みに囚われない実直さがある。結末に対しての訳者あとがきは胸に迫るが、白い鳩やカーディの手によってもたらされた結びの前半は、アイリーン女王の特別な計らい、エクストラステージにさえ思える。2022/06/07

たつや

53
作者が竹宮恵子さんを知ってたことに驚きましたが、「お姫様とゴブリンの物語」の続編と言うことですが、ちょっと、前作とは趣が違う印象で戸惑う。ラストは欲に目が眩むとこうなるよ、と言う教訓でしょうかね?すごいラストでした。2017/04/13

21
地の文の丁寧語や、軽やかにご都合主義で済ませる細部はお伽噺のよう。けれど肉屋の犬達に対する仕打ちの残酷さ、召使い達を追い立てる執拗さには冷水を浴びせられたよう。前作での白眉たる老いた姫の神秘は中盤ではすっかり鳴りを潜め、実際的な少年カーディのシンプルな冒険譚となるも、終盤では華麗な転覆に目を覚まされる。時折覗く説教臭さは、病んだ王が幼児とのふれあいから回復に向かうさまと同じに、読み手の子ども達への作者の思い入れか。哲学がかった物言いや詩的な表現も同じく。お伽噺への回帰を一歩外したラストも印象的。2018/06/24

おはなし会 芽ぶっく 

13
『お姫さまとゴブリンの物語』の続編。敵対勢力が人間だったせいなのか、ファンタジー?という感じでした。お姫さまは中盤すぎから出てくるのですが、行動的ではなかったです。この本の挿絵が(前巻も)竹宮恵子さんだったので惹かれましたが、ちょっと消化不良でした。ラストのすごさで帳消しですけどね。2020/01/06

北風

9
いつまでも覚えているのは、カーディとお姫さまが再会するシーンと、最後の結末。なんでだろうと思ったが、読み返してみると、確かに前半はかなり説教くさい(苦笑)。後書きにも書かれているが、どうやらマクドナルド自身にいろいろなことがあった様子。当時イギリスは経済の急成長を迎えていたようです。んー、確かに前作との違いを考えるに、相当時代錯誤を感じていたのかもしれないなあ。2015/09/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/464179
  • ご注意事項