岩波少年文庫
ミオよわたしのミオ

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  • サイズ B6判/ページ数 275p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784001140804
  • NDC分類 K949
  • Cコード C8397

出版社内容情報

みなしごとしてつらい日々を送っていた少年が別世界へ迷い込み,王子ミオとなります.白馬とともに悪い騎士カトーと戦う彼の耳にひびいてきたのは,王である父の励ましの声でした.

内容説明

みなしごとしてつらい日々を送っていた少年ボッセは、ある夜、別世界「はるかな国」へ迷い込みます。王子ミオとなり、白馬とともに残酷な騎士カトーと戦う少年の耳にひびいてきたのは、王である父の声でした。心ゆさぶる美しい物語。小学3・4年以上。

著者等紹介

リンドグレーン,アストリッド[Lindgren,Astrid]
1907~。スウェーデン南西部のヴィンメルビューに生まれる。小学校の先生や事務員をしながら、執筆活動をはじめ、『長くつ下のピッピ』で子どもたちの圧倒的な人気を得た。ほかにも、農村の子どもの生活をユーモラスに描いた「やかまし村」シリーズ、「名探偵カッレくん」シリーズ、空想ゆたかなファンタジーなど、世界中の子どもたちから愛される多くの作品がある。1958年に国際アンデルセン賞を受賞

大塚勇三[オオツカユウゾウ]
1921年、中国東北部に生まれる。東京大学法学部卒業。出版社勤務ののち、ドイツ、北欧などの児童文学の翻訳に携わる。「リンドグレーン作品集」、プロイスラー『小さい魔女』、プリョイセン『小さなスプーンおばさん』、『グリムの昔話』など、訳書多数。絵本に『スーホの白い馬』(赤羽末吉画)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぶんこ

50
「ピッピ」も「やかまし村」も読んでおらず著者初読みでした。孤児のボッセは愛してくれず邪魔者扱いをする里親と暮らし、友達は優しいベッカ1人。寂しい毎日でしたが、ある日近所の果物屋のおばさんからリンゴを貰い、「はるかな国」にたどり着き、王様の父と巡り会えました。幸せな日々から「騎士カトー」を征伐する為に立ち上がり、という冒険物語。寂しかったボッセがミオとなって、王様の父と親友ユムユム、大切な相棒白馬のミラミスと「はるかな国」で幸せな日々をおくれるようになる。ボッセの空想の世界ではない事を願ってしまいました。2016/07/09

chiaki

33
『はるかな国の兄弟』からこちらへ。孤児として愛されずに育った少年ボッセですが、ある日金のリンゴを手にし『はるかな国』へと誘われます。そこで出逢ったのはなんと父なる王さま!再会の喜びも束の間、ミオはこの国を脅かす騎士カトーと戦わなければならず…。弱気だった少年ボッセですが自らの運命を受け入れ、剣を手に恐れを知らない勇敢なミオへと成長していく様子がとても生き生きと描かれています。ラスト、囚われの子どもたちがめいめい馬に乗り森を駆け抜け故郷に帰る場面は思わず安堵のため息。リンドグレーンの描写の美しさにうっとり。2023/10/10

シュシュ

28
映画「リンドグレーン」を見て、リンドグレーンのファンタジーを読みたくなった。再読だが、とても新鮮だった。やかまし村などの明るく楽しい物語とは違って、孤児の少年が主人公の幻想的な心にしみるファンタジー。逃げ出したい気持ちをこらえて怖いものに立ち向かっていく少年ミオ。離れていてもミオには聞こえる「ミオよわたしのミオ」と言うおとうさんの声。友だちのユムユムといっしょに響かせる笛の音。美しい世界であるとともに善と悪もしっかり描かれていた。悪の騎士カトー自身ほど、騎士カトーを憎んでいるものはいなかった。2019/12/11

混沌工房

27
海外児童文学再読キャンペーン三冊目。リンドグレーンといえば『長くつ下のピッピ』だがあえてこちらを。冷酷な養父母の下で暮らしていたボッセは、実ははるかな国の王子ミオだった。王である父にひきとられ楽しい生活がはじまるが、ミオは残酷な騎士カトーを倒すべく旅立つ。今読むと、両親の馴れ初めが謎、はるかな国の描写がふわふわしすぎ、いきなり暗黒騎士との決闘って無理…。やたら父の愛と今の自分の境遇の幸福を強調するので、本当にミオの体験なのか、もしかして孤独なボッセの見た夢なのか…。美しいけれど、どこか物悲しい物語。2023/05/19

あつ子🌼

10
ものすごく時間をかけて読了。こんなに手こずるとは…。みなしごの少年が別世界へと誘われ、そこで自分が王子ミオなのだと知ります。高貴な者に伴う義務を果たすべく、残酷な騎士カトーとの戦いに赴くミオでしたが─。 とても優しい作品です。ですが私の眼はもはやあの頃のように澄んでいないので、すぐにメソメソすんなやミオとか、父王が何の助けにもなっとらん(「わたしのミオ」て呼びかけるだけ)とか、悪の権化カトーにも言い分あるやろ聞いてやれやとか思いながら読んでました。善vs悪の時代の、古き良き物語です。お子には読ませたいな。2022/06/29

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