エイドリアンはぜったいウソをついている

キャンベル，マーシー【文】〈Ｃａｍｐｂｅｌｌ，Ｍａｒｃｙ〉/ルーケン，コリーナ【絵】〈Ｌｕｙｋｅｎ，Ｃｏｒｉｎｎａ〉/服部 雄一郎【訳】

岩波書店（2021/01発売）

• サイズ A4変判／ページ数 36p／高さ 28cm
• 商品コード 9784001126969
• NDC分類 E
• Cコード C8798

出版社内容情報

エイドリアンはいつもひとりですわってる。机もぐちゃぐちゃだし、ぼんやり考えごとをしてるし、「うちには馬がいるんだよ」ってウソばかり話してる。でも母さんは「どうしてウソってわかるの？」って、わたしに聞くんだ……。自分とは「ちがう」ことを受け入れる子どもの心の葛藤や、想像の豊かさを、詩情あふれる絵と文で描く。

内容説明

どうしてみんな、あの子の話を信じるの？おなじクラスのエイドリアンはいつもひとりですわっている。つくえはぐちゃぐちゃだし、ぼんやりしてるし、「うちには馬がいるんだよ」って、ウソばかりいいふらしてる。なのに、母さんは「どうしてウソってわかるの？」ってわたしに聞くんだ…想像力のゆたかさ、よりそう心をこまやかに描いた美しい絵本。

著者等紹介

キャンベル，マーシー［キャンベル，マーシー］ ［Ｃａｍｐｂｅｌｌ，Ｍａｒｃｙ］
米オハイオ州在住の作家。大人向けのエッセイや短編をオンラインの文芸誌や各種媒体に発表したのち、デビュー作となる『エイドリアンはぜったいウソをついている』で注目される

ルーケン，コリーナ［ルーケン，コリーナ］ ［Ｌｕｙｋｅｎ，Ｃｏｒｉｎｎａ］
米ワシントン州在住の絵本作家・イラストレーター。デビュー作Ｔｈｅ　Ｂｏｏｋ　ｏｆ　Ｍｉｓｔａｋｅｓが２０１８年ボローニャ・ラガッツィ賞などを受賞、次作Ｍｙ　ＨｅａｒｔはＮＹ　Ｔｉｍｅｓベストセラーとなる。アメリカでもっとも注目されている若手絵本作家のひとり

服部雄一郎［ハットリユウイチロウ］
役所でごみの仕事に従事したのち、カリフォルニア、南インドを経て、山のふもとに移住。「サステイナブルに暮らしたい」ほか各種媒体でエコロジカルな暮らしについて発信。東京大学総合文化研究科修士課程修了（翻訳論）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Aya Murakami]

ツイッターで存在を知った本 ぼんやり考え事のエイドリアン、いつも机がぐちゃぐちゃのエイドリアン…、ああ私だ…。理由は説明できないのに結果的にそうなってしまうのです。 しかし…、すごい想像力の持ち主のエイドリアン…。よく見ると表紙のイラストに空想で生み出した馬が具現化されています。 高校の国語の授業で「ぜったい」というワードが出てくるとその文章は間違いということをレクチャーされました。なるほど、エイドリアンはぜったいウソをついているは偽確定だったわけですね。

2022/03/30

[アキ]

マーシー・キャンベルはアメリカ・オハイオ州在住の作家。本作がデビュー作。コリーナ・ルーケンはアメリカ・ワシントン州在住の絵本作家。２０１８年デビュー作でボローニャ・ラガッツィ賞などを受賞した。いずれも本書が初の訳本。訳者の服部雄一郎は「サステイナブルに暮らしたい」というブログを発信。「うちには馬がいるんだよ」というエイドリアンに、わたしは思った「エイドリアンはぜったいウソをついている」でも、わたしが、エイドリアンのうちに行ったら、、、絵も文も訳も、最後の２ページがとても良い。みなさんにおすすめします。

2021/02/16

[ヒラ[e-mail]]

途中まで、エイドリアンはどうしてウソをついているのだろうと考えていました。 嘘つきを許せない少女の潔癖さも良くわかりますから。 でも、エイドリアンの世界にはちゃんと馬がいるのだとわかったところで、この絵本は別のものになりました。 現実の世界と、イマジネーションの世界、どちらも大切ですよね。

2021/06/25

[たまきら]

あっ！と気づいてからは、エイドリアンのそばに馬を探し続けました。娘も嘘に厳しい子ですが、こういう嘘ならどう思うのかな。早く読んでほしいなあ。

2021/06/29

[みつばちい]

四年、三年に授業で読んだ。友達関係の話は、自分ごととして捉えるからか、騒がしかったのに読み始めた途端シーンとして集中していた。三年は最後の馬が見えた時驚きと歓声が。四年は自分で気づいた子もいた。三年は「やっぱりウソなんじゃん！」て子もいたし「見えてるんだね、心の中で」って子もいて、それぞれ。

2021/10/19