出版社内容情報
インドで育った少女セーラは,ロンドンの寄宿学校に入りました.裕福で美しいセーラは学校じゅうの人気を集めますが,ある日,家が破産し,孤児になったという知らせが届きます.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
18
ミンチン先生と妹のアメリアが経営するミンチン女史神聖女子学校はロンドンにあるれんが造りの普通の家を学校にしたもの。4歳から17歳まで裕福な家庭の子女を預かる寄宿生私立女学校。セアラ・クルーはインドに父が出張のため、厳しい寄宿舎に預けられる。特別待遇にも関わらず思い遣りを忘れないセーラは学校の人気者になるが、ところが一転して父が破産し、死亡。召使いとしてこき使われるセアラは、隣の大金持ちと知り合いになるが。1986/01/01
ホレイシア
3
セーラのいい子ぶりに辟易するようなひねくれた子どもだったが、「魔法ってほんとうに困るようなめにはあわせないものなのね」というセリフにだけは何度か助けられた―かな(笑)?
NOYUKI
1
ひこ田中の『ぼくは本を読んでいる』を読んで、吉田勝江さんの訳の小公女を読んでみた。古典はこーいう古い硬い文体が合うのかもしれない。媚びない、キリッとした良い訳だ。セーラのいけすかない感じがたまらないなあ。大人は気味が悪いと思うでしょうよ。アンって言う女の子が出てきたけど、赤毛のアンってもしかしてここからなのか?年代が合わないかな?セーラとアンの空想癖と頭の良さ、容姿(髪の色は違うけど)とか、似てるなーって思った。空想が現実になるあたり、ワクワクがすごかった。2021/08/16
ジキル
1
昔、アニメかなんかの再放送を見た気がするけど、本では読んでなかったので手に取ってみた。セーラが結構独特なお嬢様キャラなんで、今ひとつかな。と言いつつ、なんだかんだで、多少の感情移入はしちゃうので、最後のミンチン先生のシーンでは溜飲が下がります。★★★2016/09/29
四季
1
心優しいセーラは父を失い一文無しになってしまう。それからというもの周囲のセーラに対する扱いは一変する。特にみみっちい……ミンチン先生の変わりようと言ったら、一周回って清々しい。セーラが本当に優しい良心を持っていて、何も悪いことをしない分、ミンチン先生のセーラへの悪意が浮き彫りになって余計に腹立たしい。個人的にはミンチン先生はもっとひどい目にあってもいいような気がするけど、多分セーラはそんなことを望んでいないだろう。なんたってセーラは人民に手を差し伸べる正真正銘のプリンセスなのだから。2015/05/16