出版社内容情報
好奇心とスケッチブックを手に、ことわざを集める旅に出発! マレーシアでは旅することを風を食べると言い、フィンランドではやり方はいくらでもあると猫を布巾に。エチオピアではヒョウの尻尾をつかんでサバイバル。発想にびっくり、教訓に納得。36言語の心が喜ぶことわざ、ステキな文字を、イラストとエッセイで紹介。
内容説明
好奇心とスケッチブックをたずさえて、ことわざを拾い集める旅に出発!フィンランドでは、おばあちゃんが猫でテーブルを拭く?エチオピアでは、ヒョウのしっぽをつかむ?マレーシアでは、風を食べる?世界36言語の、心が喜ぶことわざ大公開。
目次
表面に振りかけたパクチー(タイ語)
ヒョウのしっぽをつかむな…(アムハラ語)
最高の料理人でも豆を焦がす(スペイン語)
「やり方はいくらでもある」と…(フィンランド語)
月の明るいあいだに糸を紡げ(ビルマ語)
あなたが風でも、必ず嵐に遭うだろう(アラビア語)
鼻が邪魔だと思う象はいない(ズールー語)
きのこと名乗ったからには、籠に入れ(ロシア語)
チャペラをかぶって、世界を歩こう(バスク語)
虎に翼(朝鮮語)〔ほか〕
著者等紹介
金井真紀[カナイマキ]
1974年、千葉県生まれ。テレビ番組の構成作家、酒場のママ見習いなどを経て、2015年より文筆家・イラストレーター。任務は「多様性をおもしろがること」(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
101
世界には7000以上の言語がある。世界中のことわざの中でもマニアックなものを、現地語と著者のイラストで紹介しています。日本のことわざに似ているけど違う表現のものに文化の違いを感じます。パキスタンのウルドゥー語のことわざ「水牛の前でビーンを奏でる」は、「馬の耳に念仏」の意味。ビーンという笛を吹くおじさんと眠そうな水牛のイラストがなんともユーモラスです。アルメニア語の「良いことをしたら水に流せ」は、善行の見返りを求めるなの意味。日本のことわざとは違いますね。アルメニアのムーシユのトナカンの逸話も興味深いです。2024/04/23
けんとまん1007
79
それぞれの国・言語(民族)の文化が滲み出ていて、直に楽しい。そういう言い回しになるのかあ~と納得するのが多い。裏返して考えると、人が考えることは、あんまり違わないんだなあということ。その中で、一番、こころに響いたのが、アルメニア語の「良いことをしたら水に流せ」。基本的な思考は、今の自分にフィットしているし、今後、自分を戒める言葉にしよう。2023/08/16
とよぽん
77
金井真紀さんの感性が好きだ。この本では世界36言語の、心が喜ぶことわざが紹介されている。カラフルな文字、イラストが楽しい。日本にもよく似たことわざがあると思ったのが幾つかあった。「あとがき」も、金井さんの言語や文化に対する姿勢が見えてよかった。「ことわざの向こうに、言語や文字をめぐるさまざまなドラマが見え隠れして、そのたびに胸を熱くしました。」と。2023/03/11
kou
56
インパクトがあるタイトル(笑)。著者が実際に旅した国のことわざを紹介する内容だった。ちなみにタイトルにもなっていることわざの意味は「意外なところに解決策がある。道は一つではない」。どの国も日本と似たような意味のことわざがあるのが興味深い。2023/04/27
チャーリブ
55
『パリのすてきなおじさん』の金井真紀さんの世界ことわざ紀行。世界36の言語の、ユニークで愉快なことわざが集められています。表題は、フィンランド語のことわざで「意外なところに道がある、解決策はひとつではない」という意味。それ以外でも、アムハラ語の「ヒョウのしっぽをつかむな、つかんだら手放すな」とか、ズールー語の「鼻が邪魔だと思う象はいない」など、動物のことわざがインパクトがありますね(意味は自分で考えてみてください🙄)。文字やイラストを眺めるだけでも楽しい。気になる文字はベルベル語のティフィナグ文字🤔2023/08/18