出版社内容情報
再現不可能な現実データからいかに因果関係を読みとるか。実務家にも一般市民にも役に立つ情報を紹介。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
センケイ (線形)
5
因果推論の本は結論までが長い道のりになりがちな中、まず典型的な使用法をかいつまんでかつ直感的に述べてくれる点が嬉しく、既存の本の理解を補ってくれる。いくつかの方法が適用できる条件や美点、限界などが早い段階でつかめるのはなかなか有難いのだ。そして最終盤はこのシリーズのプロトコルなのか、やはり富士山的に急に傾斜が変わる。そこはこの本だけでは正確な理解はしかねたけれども、物理学や他の箇所で触れてきたルジャンドル変換や直交性等々が一堂に会し、次の勉強をする意欲が随分高まるのだった。2019/07/29
kaida6213
4
統計的因果推論編。最初の方は入門編だが後半は難しいですね。章ごとに独立してるのは良い。2021/12/22
山のトンネル
2
因果推論に関する良本2022/04/08
ONE_shoT_
2
統計的因果推論についてざっと学ぶために読んだ一冊。原因変数Xと結果変数Yの双方に影響する交絡因子Zが存在すると、XのYへの因果効果が正しく推定できない。XがABテストの割り付けだとすると、選択バイアスによってXがZの影響を受けているという状況が起こりうる。そこで、強い意味での無視可能性を仮定したうえで、もろもろの共変量を使用して傾向スコアを推定する。そして、傾向スコアの推定値を利用して、因果効果をIPW推定量やDR推定量で推定する。2019/05/07
羊男
2
因果推論の特集。岩波もこういう形で時流に乗っているのかあ。ビジネスに近いところの話がけっこうあって、読み物としては面白い。でも数式は全く理解できないので、実はなにも読めてないのだと思う。そしてクリプキの暗流がこんなにも明るく世の中に出てくる時代になったのだと思う。いやはや、買ったはいいが、まさに年寄りの冷水。2016/09/18