岩波科学ライブラリー
太古からの9+2構造―繊毛のふしぎ

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  • サイズ B6判/ページ数 117p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000295895
  • NDC分類 463
  • Cコード C0345

出版社内容情報

頭だけでなく脳にも毛が生えているのは知っていますか。むろん毛髪とはちがう繊毛という毛です。この繊毛が何のためにあるのかは最近までわかりませんでした。しかもほとんどの生物に共通し、何億年もの間変わらずに、真ん中に2本、まわりに9本からなる管でできているというから驚きです。なぜでしょうか。その謎解きについて書かれた初めての本です。

内容説明

体には無数の毛がある。心臓、肝臓、腎臓から脳まで繊毛という毛が生えている。生命の始まりからあらゆる生き物が受けついできたなくてはならない毛だ。しかも、どの毛も9本の管からできている。その謎解きについて書かれた初めての本。

目次

1 はじめに―謎だらけの繊毛
2 繊毛の起源をめぐって
3 9+2構造
4 中心子のマジックナンバー「9」
5 繊毛はどうやって作られるのか
6 驚くべき運動のしくみ
7 目的にかなった運動調節
8 繊毛運動による体作り
9 繊毛は細胞のアンテナ

著者等紹介

神谷律[カミヤリツ]
1947年生まれ。東京大学教養学部基礎科学科卒業、名古屋大学大学院理学研究科修了。理学博士。名古屋大学理学部助手、助教授を経て、東京大学理学系研究科教授。専門は、細胞生物学、生物物理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

calaf

9
たかが毛、されど毛?まぁ、ここで言う毛は、頭髪ではなくてもっともっと小さな、そして短い繊毛というものですが。そして、生物の非常に基本的かつ重要な部分に関わってきているらしい...2012/10/05

takao

0
 真核細胞の移動など2017/10/13

しいかあ

0
自分にはちょっと難しすぎた。原核生物が誕生してから多細胞生物が産まれるまでの十数億年は、単なる進化の停滞の時期ではなく、細胞の機能の面で見ればダイナミックな進化が続いていたんだなあ。2014/01/23

エルプレーン

0
各章タイトルの下のクラミドモナスのイラストに励まされて読了。何の役に立ってるかわからなかったものがすごく重要だった、それが細胞に生えてるちっちゃい毛、というのが興味深い。何で9なのかが一番不思議。2013/10/30

ばりさん

0
精子の鞭毛、ゾウリムシのせん毛、哺乳類の一次せん毛これらはすべて微小管の9+2構造によって成り立っている。生物の運動はもちろん、進化的にも発生的にもとても面白い分野。特に微生物において運動に役立つ構造が哺乳類では発生における左右方向の決定に役立つなど、繊毛構造は幅広い分野を一言で説明することのできるポテンシャルを持っている。ただ、最先端の研究分野であるため書籍自体は結論がうやむやになってしまうこともありやや消化不良気味2012/11/27

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