出版社内容情報
超能力に殺人光線、魔法の水にゲイ爆弾…。奇々怪々・死屍累々のアイデアを、朽ち果てる前に掘り起こす。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
oldman獺祭魚翁
45
あのお堅い岩波書店から超兵器の本が!!( ; ロ)゚ ゚ でも大丈夫、戦争や紛争が産み出した夢想や妄想をキチンと科学的・歴史的に検証した本です。著者はあのと学会の元運営委員のサイエンス・ライター植木不等式氏 氏一流の巧まざるユーモアと鋭いツッコミは健在です。色々と楽しめた上に知識(無駄知識?)も得られる一冊です。なおあのカート・ヴォネガットも登場しますよ( ̄▽ ̄;)2018/08/21
ゲオルギオ・ハーン
26
発案された当時は大真面だったかもしれないが、いま整理すると突飛な思想の超兵器や軍事計画を紹介した一冊。義和団の超人武術 義和拳からイギリスの氷山空母ハバクク、米ソの超能力スパイ計画対決など空想の話ではないかと疑うような話に驚く。特に低コストで空母を建造するために氷山空母を企画(氷なので損傷しても再凍結すれば再生する謎理論からして怪しいが)、氷の船体を維持する冷却装置のコストが莫大になるというのは本末転倒だがそれまでの労力を考えると哀しさがある。企画者のパイク氏は戦後自殺しているというのも哀しい。2023/03/28
shamrock
15
楽しく読めた。と学会関係の方々の中でも、植木不等式さんが一番好きだな。今までさんざん語られてきたイギリスのあれとかドイツのあれ、みたいなベタな内容じゃなかったのがうれしい。モンティパイソンのギャグ爆弾って、全くのネタではなかったんだな、と思った次第。2017/07/07
フク
11
型破り兵器の事例集。 構想段階のものから実行に移されたものまで様々な段階のものがあるが、今から見るとどうかしているものだらけでニヤつく。 中でも第2章のカストロのヒゲ脱毛作戦が好き。 〈さまざまな光線がうそくさい輝きを放っては消えた〉 図書館2023/06/02
C-biscuit
11
確かHONZのおすすめ本だったような…。amazonで購入。少し難しいところもあるが、これまでのありえないような兵器が紹介されている。もちろん実現していないものがほとんどであるが、日本の風船爆弾もこの手の兵器である。湯川秀樹ですらおかしな兵器の記事を新聞に寄稿したりしている。ゲイ爆弾や氷山空母に殺人光線など真剣に取り組まれていた記録から面白おかしく展開していく。動物兵器は動物の本能を利用したものが試されており、興味深かった。最後は核兵器について、枝葉の話でまとめられている。日本も保有していたという話も。2016/01/19