内容説明
あなたの記憶の中に生きているのは、誰ですか?デビュー直後に書かれた、幻の未発表作品。
著者等紹介
佐藤正午[サトウショウゴ]
1955年生まれ。『永遠の1/2』ですばる文学賞(1983年)受賞
牛尾篤[ウシオアツシ]
1958年生まれ。画家。ヨーロッパ風情緒あふれる作風で、銅版画や水彩画を作成。本の挿絵、装画などでも広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユカ
38
図書館で。無力感を感じるお話だったなあ…。わたしはこのお話の女性のようにはとてもできないので、むしろ男性に共感しながら読みました。挿絵が素敵です。Coffee Booksシリーズ、コンプリート。2014/06/29
けいこ
34
幼なじみの女性の死を知った50代男性。長く会っていないし、彼女は自分の事なんて忘れていただろうと思いつつ、過去の出来事を思い出す。小学校の頃の幼なじみ。思い出を共有している事で、相手をいつまでも特別な同志のように想う。相手も同じ様に想っていて欲しいなと思うけれど、どうなんだろう。ふと、自分の幼なじみを思い出す。短い作品の中に、じんわりと哀愁が漂う、ノスタルジーを感じさせる1冊。2022/07/10
yuyu
33
図書館でふと手に取った一冊。「幼なじみ」…甘酸っぱい響き。50代の男性主人公がふと振り返る幼なじみとの切ない日々。多くは語らずとも伝わるものがある。あなたは誰を思い出す?挿絵もとても素敵。2017/01/27
ふう
31
初佐藤正午。部分部分は心に沁み入る文章なのに、全体が見えない。時間軸が前後するのを追いかけられない。隙間時間に読む本ではないな。2023/07/31
はげまる
12
coffeebooksシリーズ、見つけると読みたくなります。ささやかな物語と素晴らしい挿絵、読むとなにかホッとほぐれるような。本作は50代の夫が、ふとしたことで、小学生の同級生、初恋の相手との思い出を回想する。物語はとてもシンプルだが、誰しもが、小学生の頃の思い出、というものを持っている、という当たり前のことに、なんだか心が温かくなつた。牛尾篤さん、挿絵がまた素敵です。2016/10/01