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ゲド戦記〈3〉さいはての島へ

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  • サイズ B6判/ページ数 352p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000280730
  • NDC分類 K933
  • Cコード C0097

内容説明

大賢人ゲドのもとに、ある国の王子が知らせをもってきた。彼の国では魔法の力が衰え、人々は無気力になり、まるで国中が死の訪れを待っているようだと。ゲドはアレン王子を連れ、見えない敵を求めて旅に出る。

著者等紹介

ル=グウィン,アーシュラ・K.[ル=グウィン,アーシュラK.][Le Guin,Ursula K.]
アメリカの作家。1929年、カリフォルニア州バークレー生まれ。『闇の左手』をはじめとする大人向けSFでヒューゴー賞、ネビュラ賞をはじめ数々の賞に輝く

清水真砂子[シミズマサコ]
1941年、朝鮮生まれ。青山学院女子短期大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

337
叙事詩「ゲドの武勲」のまさにハイライトにして掉尾を飾るのがこの巻。アースシーの最果て、生と死の境界での物語だ。テーマはいわば「死と再生」なのだが、それにしても何とも壮大なスケールで語られることか。まさにファンタジーならではの世界構造だ。また、本書ほどにドラゴンがリアルに語られた作品も類を見ない。ファンタジーの王道ここに極まれりといったところか。この巻の終わり方からも、やはり当初はこれで完結する予定であったようだ。ル・グインがそれでも敢えて、その後のゲドを書いた意図はなんだったのか。次巻以降で再考したい。2017/08/20

ケイ

123
いつの間にかゲドが大賢人となっていて、前巻から随分と時間がたったようだ。これだけでひとつの作品としても読めるほど、各巻の想定している時間の間隔が長い。だから、読者は前巻からこの巻までに何があったのか想像するばかりだ。最後の竜のシーンは、映像で見ているようだった。これでシリーズ終わりかのような結末だが、あと3巻ある。この後が描かれるのか、それとも1~3巻の補完なのか、いずれにしても楽しみだ。2016/06/20

藤月はな(灯れ松明の火)

96
ジブリ映画の元ネタとなった作品ですが、全く、物語は違います。死を恐れ過ぎて避け続ける為に起こる事。ここでは魔法が信じられなくなり、生きている実感がぼんやりするが為に物質的な事、中身がないが名は立派な事に心奪われ、自分を見失う人が多くなっている。竜すら同じ状況である事にも心底、ゾッとした。そしてこの巻で驚いたのはファンタジーの展開に多い、主人公がステップアップするまでがすっぽりと抜かされている事だ。加えて、ゲドは大賢人となっているが、その力にも衰えが見え始めているという描写もある。2019/05/23

Willie the Wildcat

52
自然の摂理。様々な両極が支える世界。光と闇、生と死、人間と竜・・・、それぞれに意味と意義。森羅万象全てを教訓と咀嚼するのか、あるいは己の力が過信・驕りとなり欲に変化するのか。故の「ある人生vs.する人生」。不安、恐れが軸を揺らし、齎す不均衡。五感に訴える自然界からの警告。クモ、ゲド、そしてレバンネンが、過去・現在・未来の象徴。生き物全てが自然界に生をなし、育まれ、そして回帰。魔法はあくまで手段であり、キモは心。次世代レバンネンの成長過程が印象的。カレシンの背中・・・、信頼であり希望。2015/08/29

美紀ちゃん

40
再読。ゲドのもとに、アレンが知らせをもってきた。魔法の力が衰え、人々は無気力になり、死の訪れを待っているようだという。何者のしわざなのか?ゲドとアレンは敵を求めて旅立つが、その正体はわからない。どこへ向かえばいいのかわからない。そこが苦しいひとつの山で、それを乗りこえると竜がでてきて、敵も見えてきて、読み進めることができる。「生きる」ことと「死ぬこと」を考えさせられる。死が怖くないわけがない。でも、大賢人はすごい。魔法をすべて使い果たして戦う。2014/03/03

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