• ポイントキャンペーン

ゲド戦記〈1〉影との戦い

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 302p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000280716
  • NDC分類 K933
  • Cコード C0097

内容説明

アースシーのゴント島に生まれた少年ゲドは、自分に不思議な力がそなわっているのを知り、真の魔法を学ぶためローク学院に入る。進歩は早かった。得意になったゲドは、禁じられた呪文を唱えてしまう。

著者等紹介

ル=グウィン,アーシュラ・K.[ルグウィン,アーシュラK.][Le Guin,Ursula K.]
アメリカの作家。1929年、カリフォルニア州バークレー生まれ。『闇の左手』をはじめとする大人向けSFでヒューゴー賞、ネビュラ賞をはじめ数々の賞に輝く

清水真砂子[シミズマサコ]
1941年、朝鮮生まれ。青山学院女子短期大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

378
壮大な叙事詩の幕開き。以前に通読しているので、ゲドは老賢者あるいは少なくても壮年のイメージが消えないが、この第1巻ではまだ17歳の少年だ。この巻のテーマは極めて明確に提示されており、それはまさに心理学でいうところの「統合」にほかならない。物語の世界構造は、光と影を軸とした二元論に基軸がある。西欧流の考え方であれば、この二項対立を"aufheben"することでの自己実現を志向するのだろうが、ル・グインの場合は、それと同時に多分に東洋的な思想への傾斜があるように思われる。2017/08/18

ケイ

137
恥ずかしながら…、「ゲド戦記」とはギリシャ神話かと思っていた。「ロードオブザリング」の系譜なのか。そして、「ハリーポッター」や「十二国記」につなっがっていったのかしら。ゲドの不幸は自ら招いたもので、自業自得にも感じるものの、成長には必要なものなのでしょう。一つは解決したようで、謎は増えるばかり。これは次々読んでしまいそう。2016/06/19

藤月はな(灯れ松明の火)

108
やっと、ル・グィン作品で有名なファンタジーを読み始めたのですが、『指輪物語』と双肩して紹介されるのも納得の面白さ。私としては子供時代に読むより、今、読んで良かったと思います。何故なら、ゲドが怯え、それ故に自暴自棄にならざるを得なかった影の正体は、大人になったからこそ、腑に落ちるから。そして隼に変化し終わっても元の自分に戻れなかったゲドへオジオンが言った言葉が突き刺さる。状況や空気を読み、その中で楽な「仮面」や「役割」を演じるが内に「自分」が無くなり、息苦しくて堪らなかった事がある人には重い言葉だ。2019/05/04

Willie the Wildcat

59
小手先の技ではなく心。真の転機は祭の夜の”影”事件。計り知れない代償(喪失)を通して、身に沁みる師オジオンの諭し。ハヤブサ変身の受動的姿勢から、自らの心身を酷使する船旅の能動的姿勢への変化が顕著。己の人生は己が切り拓く!加えて、自然界への感謝と尊敬。象徴が「真の名」。上っ面の言葉ではなく本質。気づきが言動・姿勢となり、他者の心にも繋がる。授けられた腕輪の今後の謎解きが楽しみ。唯一気になるのが「オタク」。オタクもゲドが自己と向き合う代償だとは推察するが、少々酷だなぁ。2015/08/27

まりお

56
自分の真名は隠さなければならない。知られてしまえば悪用されてしまうから。そんな世界の魔法使い、ゲド。最初は名誉欲しさに成長を遂げていく彼が、己から逃げるのと同時に向き合わなければならなくなる。やがて自分から向き合い受け入れる。逃げから始まり自分を受容していくこと、成長とはこういうことなのだろう。2017/09/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/561334
  • ご注意事項