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岩波セミナーブックス
マルク・ブロックを読む

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  • サイズ B6判/ページ数 256,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000280563
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0322

内容説明

「私たちが始めたのは、一種の知的革命に他なりません」。『王の奇跡』『封建社会』『歴史のための弁明』などを著わし、リュシアン・フェーヴルとともに『アナール』誌を創刊、現代歴史学の革新の大きく寄与したブロック。かれは、ユダヤ系の出自をもつひとりの市民として、激動の現代世界を真摯に生きぬき、ナチスの銃弾に斃れた。その軌跡を「生きられた歴史」として読み解く。画期的評伝。

目次

第1講 時代に立ち向かうブロック(ブロックとの出会い;過去の重荷 ほか)
第2講 学問史のなかのブロック(新しい学問の胎動;『アナール』誌創刊 ほか)
第3講 作品の仕組みを読む(三つの主著1『王の奇跡』;三つの主著2『フランス農村史の基本性格』)
第4講 作品の仕組みを読む(つづき)(三つの主著3『封建社会』;歴史家の仕事―『歴史のための弁明』)
第5講 生きられた歴史

著者等紹介

二宮宏之[ニノミヤヒロユキ]
1932年生まれ。東京大学文学部西洋史学科卒。フランス社会史専攻。東京外国語大学、フェリス女学院大学などで研究・教育に当たる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サアベドラ

14
西洋史を学ぶ人間なら知らぬものはいない、アナール学派の始祖マルク・ブロックの入門書。その生涯と主要著作の概要、歴史学上の意義がやさしく書いてある。『封建社会』や『王の奇跡』などマルク・ブロックの本は大著(前述の二書の翻訳はともにハードカバーで600ページ)が多く、そのためか知名度の割に読んでいる人があまり多くない。かく言う私もなんだかんだで後回しにしていたのだが、指導教授に発破をかけられ、取っ掛かりとして本書を手に取った。著者は『封建社会』の訳者の一人。非常に読みやすくかつわかりやすい。おすすめ。2013/05/20

Sumichika3

1
本書を読んだのはかなり前のことだが、刊行の翌年に二宮先生は亡くなられた。惜しまれる早過ぎた死。とはいえ、よくぞこの本を遺してくれたと一読して感謝の言葉が心に浮かんだ。コンパクトな本だが、このページ数でこれだけの内容。セミナーでの講演が元になっているからとも考えられるが、長年にわたって鋭い問題意識をもってフランス社会史の研究に携わってこられたからこそ、ブロックの多面的な学問を手際良くまとめ得たのだと思う。「ありがとうございます!二宮先生」と専門家ならぬ一読者として記しておきたい。

asukaclaesnagatosuki

1
本書を読んだのはかなり前のことだが、刊行の翌年に二宮先生は亡くなられた。惜しまれる早過ぎた死。とはいえ、よくぞこの本を遺してくれたと一読して感謝の言葉が心に浮かんだ。コンパクトな本だが、このページ数でこれだけの内容。セミナーでの講演が元になっているからとも考えられるが、長年にわたって鋭い問題意識をもってフランス社会史の研究に携わってこられたからこそ、ブロックの多面的な学問を手際良くまとめ得たのだと思う。「ありがとうございます!二宮先生」と専門家ならぬ一読者として記しておきたい。

rbyawa

1
中世関係を読んでいると時々出てくる名前で、あまり関係はないが中国関係だと郭沫若という人物が同じように扱われていた。詳細はともかく、両者とも考え方の大筋というか基盤となっているのだと思うのだが、どうもこう、東西で尊敬の度合いが全く違う。多分あれだ、マルク・ブロックがレジスタンスとして亡くなっていることに関係しているような気もしないでもない。(郭沫若は文化大革命で自分の研究焼いちゃったしな)2009/12/20

Nakashima Mizuki

0
読みやすかった。 自分でもっと詳しくブロックの著作を読んでみたいかも。2012/08/12

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