岩波テキストブックスα
歴史学入門

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  • サイズ A5判/ページ数 159,/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000280419
  • NDC分類 201
  • Cコード C3320

内容説明

これから歴史を学ぼうとする人にとって格好の新しい「史学概論」。社会史、史料論、地域、ネットワーク、身体、家族史、ソシアビリテ、記憶…。変貌を遂げた現代の歴史学が、どのような考え方にもとづいて研究され、どのような成果を生み出してきたのかを、一章ごとの読みきりの形で簡略に、かつ分かりやすく説明する。

目次

歴史への問い/歴史からの問い
証拠としての史料・資料
歴史の舞台としての環境
時間の認識と時代区分
歴史の重層性と地域からの視線
グローバルな歴史の捉え方
身体と病と「生死観」
歴史人口学が拓いた地平
人と人を結ぶもの
比較というまなざし
政治と文化の再考
歴史と記憶または歴史と現在

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さーもんマヨ

5
A- タイトルの通り、歴史学の入門には最適な書。歴史学とは、障子に開けた小さな小さな穴から過去を覗くようなもの。全部は見えないはっきり見えない中で、それが何なのか解釈する作業も必要になる。同じ穴から見ても人によって解釈は違う。また文献史料が残っていなければ、穴さえ開けられない。歴史学の限界は厳然としてあり、1分前の過去ですら私たちはすべて記録も出来ないし、正確に再現するのは困難だ。まして遠い過去のことは分からない事の方が多くて当たり前。そうした謙虚な姿勢も大切。歴史学の作法を知れる。2014/06/24

africo

3
良い。歴史への問いの意義から、史料論、社会史、比較史、歴史人口学などの方法論、身体、社会記憶、ソシアビリテ、歴史の重層性など歴史学の関心領域について、その考え方やそれらが歴史学に齎した効果をわかりやすく解説している。色々扱っている為、一つのテーマについて記述は短くこれだけで事足りるとする本ではないが、参考文献も豊富に紹介されており気になるテーマはしっかり先へ進める。読んだのは06年刊だが、19年に新版が出ている。追加された章にジェンダーが含まれる事と参考文献のフォロー踏まえ、間違いなく新版の方が良さそう。2021/09/28

おっとー

2
オーソドックスな歴史学入門。最初に歴史へのアプローチや史資料の活用などの実践面についての解説があり、その後環境、時間、身体、歴史人口学、ソシアビリテ、比較史、政治文化、記憶といった様々なテーマを、アナール学派の研究成果を援用しつつ紹介している。また、歴史像の構築のため、問いかけをしながら史資料を読み解くという筆者の姿勢も重要だろう。史資料をただ読み、事実羅列をすればいいという学生や研究者がいまだに多いだけに。解釈と史資料読解のバランスを保つ、安心で落ち着きある着地点。それゆえに入門書としてふさわしい。2016/06/22

ののまる

2
良い本です。何度も読みたい。2014/08/28

spanasu

1
さまざまな歴史学を軽く紹介してくれる本であり、面白かった。時間や時計に注目するのは特に興味深かった。ただ、社会史で話が終わってる感じがあり、少し古いといった印象はある。2019/04/12

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