内容説明
明確に定まった境界も、単一の言語や国民集団ももたないまま、千年以上にわたり中央ヨーロッパのほぼ全域に支配をおよぼした神聖ローマ帝国。国民国家の枠組みが揺らぐ現在、この帝国像をめぐる歴史研究にも見直しの気運が高まっている。「神聖ローマ帝国とは何か」という問題を真正面にすえ、近年の研究動向を視野に入れて帝国のたどった歴史と主要制度を的確に解説する。
目次
第1章 神聖ローマ帝国はどう説明されてきたか(出発点;さまざまな見解と解釈 ほか)
第2章 国制の発展(一四九五年までの発展;帝国改造の時代 ほか)
第3章 主要な制度と傾向(皇帝;帝国議会 ほか)
第4章 むすび
著者等紹介
ウィルスン,ピーター・H.[ウィルスン,ピーターH.][Wilson,Peter H.]
イギリス、サンダーランド大学教授。ドイツ近世史
山本文彦[ヤマモトフミヒコ]
1961年生まれ。ドイツ近世史。北海道大学大学院文学研究科助教授
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