ヨーロッパ史入門
啓蒙主義

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  • サイズ B6判/ページ数 123,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000270946
  • NDC分類 133
  • Cコード C0322

内容説明

ルソー、ヴォルテール、モンテスキューら、錚々たる思想家がきら星のごとく輝いた一八世紀。近代ヨーロッパ形成の一大画期となったこの時代は、「啓蒙の世紀」とも「理性の時代」とも呼ばれてきた。宗教的ドグマを斥け、精神の解放と人類の進歩を信奉した啓蒙の思想家とは、理性を崇敬するただの夢想家だったのだろうか。それとも実際に政治や社会を変革したのだろうか。また啓蒙とは、もっぱら知の解放運動だったのだろうか。それとも心性の地殻変動だったのだろうか。啓蒙主義の多様なすがたを色鮮やかに再現する、「啓蒙の社会史」。

目次

第1章 啓蒙主義とはなにか
第2章 目標は人間科学
第3章 啓蒙主義の政治学
第4章 理性による宗教改革
第5章 誰が啓蒙主義者か
第6章 統一性か多様性か
第7章 運動か、それとも心性か
第8章 結論―啓蒙主義は重要であったのか

著者等紹介

ポーター,ロイ[ポーター,ロイ][Porter,Roy]
1946年生まれ。近代ヨーロッパ社会史・文化史。元ウェルカム医学史研究所(ロンドン)教授。2002年没

見市雅俊[ミイチマサトシ]
1946年生まれ。イギリス近代史。中央大学文学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふみすむ

17
国内にはあまり多くない、啓蒙主義を包括的に扱った本。啓蒙「思想」と訳してしまうと、実践も重要視された点が伝わらなくなると考えて本書では啓蒙「主義」と訳されている。もちろん、彼らは、明確に主義といえるほどの教義や綱領を共有してまとまっていたわけではなく、本書ではむしろ多様であった点が強調されている。啓蒙主義といえば理性の光で無知の暗闇を照らすというイメージを受けるが、啓蒙主義者に理性一辺倒の合理主義者のレッテルを貼るのは誤解を招くという点で歴史家の意見は一致しているらしい。2015/07/05

左手爆弾

3
小著でありながら、実に内容は豊か。啓蒙主義をわかりやすく一つの枠にはめず、各国の状況や啓蒙のモデルとしての17世紀オランダの事情などもふまえながら、シンプルに、内容豊かに論じる。話があちこちにいってしまっても、最終的にうまくまとめてくれる。時代区分的には、科学革命の17世紀と、ロマン主義や産業主義、国家主義が跋扈する19世紀の間に、わずかに出現したのが啓蒙主義である。また、やはり宗教との関わりは重要で、この時代に初めて知識人と聖職者が対等に話せるようになったことは、当たり前に思えるが、とても大事だろう。2014/11/18

Yosuke Saito

0
極めて多様な面に及ぶ啓蒙主義について、かなりコンパクトにまとめている。このシリーズの特徴として巻末に充実した参考文献リストがあるので、個別の問題、古典的著作についてはそちらを参照。2011/12/18

ダージリン

0
18世紀の思想の位置付けを知る上で参考になる。啓蒙思想と一口で言ってもかなりの幅があるようだ。印刷技術、新聞の発達は見逃せない要素と思った。2011/09/11

こんがら童子

0
啓蒙主義、啓蒙思想については知っているが、この本で筆者が何が言いたいのか、いまいち1回読んだだけでは分からなかった。1回で分からなければ分かるまで読むか。2010/07/08

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