出版社内容情報
ソシュールの言語論を端緒にうまれた，フーコー，デリダからジジェクやリオタールへと至る現代思想の潮流．「ポスト構造主義」は，徹底して「真理」「主体」を問う骨太の議論であることを，鮮やかに解説する．
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
高橋大輝
9
一言で言うと、ポスト構造主義は一冊では「わからない」。ポスト構造主義の文献には、しばしば難解な文字が多用される。なぜなら、構造主義の方法論は、物ごとを無限に批判しつづけ、ひたすら脱構築しつづけるというものであり、その過程でより正確な概念の定義を求めるあまり理解不能な記号ばかり並ぶ文章になってしまうからだ。この方法論は構造主義をよりわからないものとし、ソーカル事件を始めとしてしばしば批判に晒されてきた。しかし、一方でポスト構造主義はジェンダー問題をはじめとして多くの問題を明らかにしてきたのも事実である。→2018/01/06
Humbaba
8
人間は言葉を通じて考え，議論を深めている．いくら技術を持った人間であってもそのマザーマシンよりの精度を超えるものが作れないことと同様に，用いている言葉に問題があればそれを超える議論は意味をなさなくなる．自分たちの根本にあるものが何なのかを，考えることが必要であろう．2013/03/15
非日常口
7
ポスト構造主義の有名どころのざっくりとしたプロフィールは時々確認すると良いかもしれない。全体像を概観するにしては少々荒さは感じるが、ある程度各人の哲学を触れた後に戻ってくると筋が見えるようにも思う。2013/09/26
八八
3
オックスフォードの所謂、ベリショの邦訳である。一世を風靡した構造主義は、人間は自らが自覚しないが構造に組み込まれている事をしてきした。その後、構造主義の後にさまざまな思想が勃興した。この、ポスト構造主義は現代社会や人間という存在にさまざまな疑問を投げかけた。本書はポスト構造主義とは何かを簡単にまとめてのべる。2019/04/02
まりも
2
入門書だと思ったら大間違いだよー2019/02/22
