なぜ日本は行き詰まったか

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  • サイズ B6判/ページ数 369,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000241526
  • NDC分類 332.107
  • Cコード C0033

出版社内容情報

1980年代まで続いた日本の「成功」が,90年代に停滞し,21世紀に入ってもなお立ち直ることなく,ますます深みにはまっているのはなぜか.歴史学,教育社会学,宗教社会学などに基づく,より広範な日本分析を試みる.

内容説明

「成功」は失敗の裏面でもある―。一九八〇年代まで続いた日本の「成功」が、九〇年代に停滞し、二一世紀に入ってもなお立ち直ることなく、ますます深みにはまっているのはなぜか。著者は、経済的に分析し、そこから将来を予想するという方法はとらず、歴史学、教育社会学、宗教社会学などに基づく、より広範な日本分析を試みる。

目次

第1章 序論
第2章 イデオロギーと経済活動―国際比較
第3章 日本における封建体制から資本主義体制への転換
第4章 日本の金融システム―その強みと弱点
第5章 私的官僚制としての日本企業
第6章 上からの資本主義のもとでの二極分解
第7章 下からの資本主義をめざしての苦悩
第8章 二一世紀の日本の前途

著者等紹介

森嶋通夫[モリシマミチオ]
1923年大阪市生まれ。京都大学経済学部卒業。大阪大学教授、University of EssexのKeynes Visiting Professor、London School of EconomicsのSir John Hicks Professor of Economicsを歴任。ロンドン大学および大阪大学名誉教授。著書多数

村田安雄[ムラタヤスオ]
1931年大阪市生まれ。神戸大学経済学部卒業。神戸商科大学教授、ダールハウジィ大学(カナダ)教授、名古屋市立大学教授、関西大学教授を歴任。専攻は経済理論

森嶋瑤子[モリシマヨウコ]
1930年神戸市生まれ。東京女子大学卒業後、日立製作所中央研究所助手、中・高校数学教師、大阪大学経済学部助手を務める。夫のUniversity of Essex、London School of Economics勤務に伴い、1968年以後、イギリス在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ichigomonogatari

4
日本は、「日本株式会社」として政・官・業の三角形でやってきたが、その結託が進むにつれ政府と一流企業にまつわる経済犯罪が次々と発覚し、限界に達している。日本経済を根本的に改革していかなくてはならないが、今の教育制度では人材が育たず改革は困難だ、という。公正な競争ってあるのだろうか。2020/07/14

koheinet608

3
世界的経済学者であった森嶋通夫先生(故人)による、「日本への提言書」になっています。もともとは英文で書かれたものを、翻訳とした形で04年に出版されています。内容は一部、古くなっていますが、8章の「二十一世紀の日本の前途」の章だけでも、本書を読む価値があります。 日本は長期的に低迷を続け、没落の一途を辿る、 これが、森嶋氏の質的分析です。もちろん、この分析を批判することは、容易です。しかし、森嶋氏の分析は一読に値すると思います。森嶋氏の分析が17年の今の日本を見ても、恐ろしいぐらいに当たっているからです。2017/09/22

templecity

1
2004年出版で少し前の書籍になるが日本人社会に対する深い洞察あり。日本は儒教社会であるが、戦後の教育により個人主義が台頭してきた。1990年頃が経営トップ層が戦前教育と戦後教育の境目であった。社会に対する使命感を持った経営層が減ったのではないか。また財閥解体が良い意味で官僚的な優秀な人材を経営層に迎え入れることができた。 2015/02/21

アシモ

0
日本の没落を予言していて的中しちゃっている。上からの資本主義から下からの資本主義への転換がうまくいってないのはよく理解できた。日本の没落を戦後教育のせいにしているが、儒教を復活させても韓国みたいな国になりそうで嫌だ。書かれた頃は役人の腐敗が酷かった時期なので筆者の怒りもわかるが8章はエビデンス無しで書き散らしている感がある。2023/01/29

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