想起の文化―忘却から対話へ

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  • サイズ A5判/ページ数 288p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000237369
  • NDC分類 234.07
  • Cコード C3022

出版社内容情報

ホロコースト犠牲者の想起に対する不満や批判を徹底検証し,出自や国境を越えた想起の可能性を問う.

凡例

序 論


忘却,黙殺,想起

第一章 記憶研究の諸問題
 個人的記憶と集合的記憶
 歴史と記憶
 文化的記憶
 アイデンティティとのつながり
 〈想起の文化〉という概念の意味

第二章 ドイツ人の家族の記憶を作ること――果てしない物語?
 沈黙を破る――ZDF三部作『我らの母たち,我らの父たち』
 沈黙の潜伏期――ドイツの戦後史についてのヘルマン・リュッベのテーゼ
 終止線と分離線
 外在化と内在化
 ホロコーストの想起のクレッシェンド

第三章 ドイツの想起の文化の諸問題
 想起の世界チャンピオン?
 解釈の支配権と被害者気取り――世代間の衝突としての想起の文化
 否定的な創建神話としてのホロコースト
 想起し終えたのか?
 儀礼化
 ポリティカル・コレクトネス
 モラル化と歴史化


ドイツの想起の文化の実践領域

第四章 ドイツの二つの独裁制の想起
 東ドイツの想起――ドイツ特有の道?
 ドイツの二つの独裁制についての語り
 過去の保持と過去の克服
 東ドイツの被害者の想起
 東ドイツの想起をヨーロッパ化すること

第五章 移民社会の中での想起
 市民権としての否定的想起?
 民族の逆説と国民的記憶の多元化
 二〇一一年一一月四日の衝撃
 集団指向の人間嫌い
 差異と類似のあわいの共感


トランスナショナルな視点

第六章 被害者競争
 排他的な被害者言説と包括的な被害者言説
 ヨーロッパの分裂した記憶
 悔恨の政治
 歴史の傷
 マルチディレクショナル・メモリー

第七章 トラウマ的な過去と付き合うための四つのモデル
 想起するか,忘れるか
 対話的に忘れること
 決して忘れないために想起すること
 克服するために想起すること
 対話的に想起すること


結び――新たな想起の文化の諸前提



訳者あとがき

アライダ・アスマン[アライダ アスマン]
著・文・その他

安川 晴基[ヤスカワ ハルキ]
翻訳

内容説明

移民問題と右派台頭に揺れるドイツ。ホロコースト犠牲者の想起に向けられる不満や批判を、記憶文化論の第一人者が、徹底的に検証し、出自や国境を越えた想起の可能性を問う。対話的想起への挑戦。2018年に夫ヤン・アスマンとドイツ出版協会平和賞を共同受賞。

目次

忘却、黙殺、想起(記憶研究の諸問題;ドイツ人の家族の記憶を作ること―果てしない物語?;ドイツの想起の文化の諸問題)
ドイツの想起の文化の実践領域(ドイツの二つの独裁制の想起;移民社会の中での想起)
トランスナショナルな視点(被害者競争;トラウマ的な過去と付き合うための四つのモデル)
結び―新たな想起の文化の諸前提

著者等紹介

アスマン,アライダ[アスマン,アライダ] [Assmann,Aleida]
1947年、ドイツ・ガッダーバウム(現ビーレフェルト市)生まれ。コンスタンツ大学名誉教授(英語文学・一般文学)。マックス・プランク研究賞(2009)、エルンスト・ローベルト・クルティウス賞(2011)、カール・ヤスパース賞(2017、ヤン・アスマンと共に)、バルザン賞(2017、ヤン・アスマンと共に)、ドイツ出版協会平和賞(2018、ヤン・アスマンと共に)などを受賞

安川晴基[ヤスカワハルキ]
1973年、広島県生まれ。名古屋大学大学院人文学研究科准教授。専攻はドイツ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

EnJoeToh

13
序章だけでも読んでおいた方が。2019/02/25

nranjen

5
2019年の参議院選挙の結果が明らかになった日に再読し終わり、改めて失望感を感じずにいられない。訳者が記すように「一方的な忘却と、内向きのモノローグ」によって閉ざされた現状は「想起の手前」どころか隠蔽、抑圧によって逆にスタート地点から遥か彼方に遠ざかっている気がしてならない。ドイツやフランスにおける60年代からはじまった視点の基本的な転換が80年代政治的に浮上し、今にいたるまでの奮闘を見逃してはならない。しかし日本の今の政治には過去から目を背けることによって、未来へ道を自ら閉ざしているようにしか思えない。2019/07/22

shin

1
ドイツ人がホロコーストの記憶を終戦後から今に至るまで以下に認識してきたかを紐解いている。加害者側ですら自らを被害者として想起してしまうメカニズム、国の間で記憶が折り合わない理由、そしてそのギャップをどのように埋めうるのかの提言がなされている。「戦う民主主義」として名が挙がるドイツでもホロコーストの記憶は一旦忘却されかけて、ホロコーストに関しての認識を各国で共有する会議を行うことができたのも終戦後50年強経ってから、ということに問題の根深さを感じる。身につまされる思いで読んだ。2020/02/11

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