出版社内容情報
見えない現代の死-その背後には,知られざる伝統と来るべき世界の予兆が隠されている.西欧中世の死の図像から日本の葬送慣習まで,縦横に論じつつ現代の底に横たわる死生観を探る.西洋史,解剖学の碩学と作家による問答体・文明批判.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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再読。面白いけど「ヨーロッパの古層」と「死」、というのを求めて読むと少し違う気がする。それは話の発端で、そこから様々に広がって行く感じ。しかし「西洋(欧州)は**的で東洋(日本)は**的」というのは言えば言うほどダブスタに陥ったりそもそも西洋とか東洋とかいう概念自体が危うくなったり、けれども対照性は確かにそこにあるような面倒くさくも面白いテーゼだとしみじみ思う。フランス語に「懐かしい」にあたる単語がない、って本当だろうか。2011/07/20
よし
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松原秀一、養老孟司、荻野アンナの座談会的な雰囲気。読みやすいが、なにぶん知識のある人たちが集まって話しているので話が良く飛ぶ。死の認識、日本と西洋の空間の見方の違いなど、色々と面白い。メモを取りながら読みたい本。2010/11/01