空疎な小皇帝―「石原慎太郎」という問題

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  • サイズ B6判/ページ数 235p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000226097
  • NDC分類 312.1
  • Cコード C0036

出版社内容情報

長引く不況,蔓延するナショナリズムの気分.政治的実績の乏しい石原が時代の寵児となっていく危うい世相.関連人物への取材を通して現実の石原像を明らかにし,メディアによって増幅された石原像に惹かれる集団心理を検証.

内容説明

人は閉塞状況に陥ると、“英雄”を求める―。長引く不況、蔓延するナショナリズムの気分のなかで、政治家としての実績に乏しい石原慎太郎が時代の寵児となっていく危うい世相。関連人物への徹底した取材を通して浮かび上がる、現実の石原像と、メディアによって増幅された石原像との乖離。石原現象に覆われた日本人の集団心理の前途。

目次

第1章 “嫌悪”を操る伏兵たち
第2章 タカ派の元同志を激怒させた無節操
第3章 台湾海峡で危険な火遊び
第4章 社会的弱者への冷たいまなざし
第5章 東京を舞台に戦争ごっこ
第6章 防災スペクタクルの一日“検証”ビッグレスキュー東京二〇〇〇
第7章 私物化される公共空間

著者等紹介

斎藤貴男[サイトウタカオ]
1958年生まれ。早稲田大学商学部卒、イギリス・バーミンガム大学修士。「日本工業新聞」記者、「プレジデント」編集部、「週刊文春」記者を経て、フリージャーナリスト
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tekka

1
「石原都知事は初めから、何も隠し立てをしていなかった。彼の独裁を、それでも大衆人気が支える構図。閉塞状況が続き英雄の登場を待望する日本社会で、支配欲むき出しの強権を行使することに恥じらいを感じず、他者の生に対して限りなく無頓着で開けっぴろげな差別主義者が、大衆の最も愚かな部分を癒し刺激して、思考停止に陥らせていく。」2022/03/04

penguin

1
図書館。元都知事に関しては、良くも悪くもセンセーショナルな記事や言動は見聞きしていましたが、時系列且つ背景を踏まえた上で読むとなんともタイトル通り「空疎」であることかと。文体と視線が非常に冷静であるので、彼の功罪を読み手に考えさせる感じでした。 余談になりますが、現大阪市長はこの方の手法を矮小化して倣っているのかと思う部分もあり。独善的だから同じ手法を好むのか、組織を掌握し独裁的な体制を作るにはこの手法が最適だからなのか...。そう言った意味で、読んで損は無かった一冊でした。2015/06/25

もりたこ

1
再読です.敢えて内容には触れませんが,東京都民なら読んでおいて損はないと思います.斎藤貴男さんの命をかけた力作だと思います.2012/12/12

simi

0
太陽の季節。太い。渋い。 なんとかの一つ覚えでしぶといお方だ。 2013/05/07

inukumagorou

0
ごめん実は読んでへんねん。斎藤氏は大変尊敬するジャーナリストだが、石原慎太郎を知るために時間を費やすのは単なる時間のむだだわ。彼に投票する東京都民の知能レベルの低さを研究した方がためになると思う。2011/08/17

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