出版社内容情報
「エレベーターの中で,首を絞められる女性が続出しています.注意してください」という貼り紙のあるマンション-.見ているようで見ていない平凡な日々の切れ端を,清潔な空気感で深く瑞々しく満たすエッセイ集.
内容説明
ことばのざわめきを聴きに行こう―「エレベーターの中で、首を絞められる女性が続出しています。注意して下さい」という貼り紙のあるマンション―。見ているようで見ていない平凡な日々の切れ端を、清潔な空気感で深く瑞々しく満たす、いまもっとも注目されている詩人のはじめてのエッセイ集。
目次
バスに乗って
言葉のない世界
カフェの開店準備
カミサマの居る場所
しんとぼん
小名木川
岸上さんの誕生日
潮風の思念
蟹を食べる
書庫と盗作〔ほか〕
著者等紹介
小池昌代[コイケマサヨ]
詩人。1959年東京生まれ。詩集に、『水の町から歩きだして』(思潮社、1988年)『青果祭』(思潮社、1991年)『永遠に来ないバス』(現代詩花椿賞、思潮社、1997年)『もっとも官能的な部屋』(高見順賞、書肆山田、1999年)などがある
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感想・レビュー
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tom
11
またやってしまった。この本、何年か前に読んだ本。登録しようとして気づいて、残念無念と笑ってしまう。おまけに、以前に登録したときは、小池さんの文体に、それなりの感動をしていたのです。でも、今回は、何の感動もなし。小池さんは、小説が一番、次いで詩、そうとう後ろの方にエッセイと書こうとしていたのです。ほんとうにつまらないなと思いながら読んだのに、数年前には面白がって読んでいた。私の、判断基準が時と共に変化するのか、もともといい加減過ぎるのかと、ちょっと笑ってしまった読書体験でした。2017/03/27
savasava
2
産屋が面白かったので。小池さんの視力で世の中を見ると生きづらいかも。比喩が小説家のそれよりも的確でいちいち感心共感しながら読み進めた。2014/10/22
tom
2
エッセイ。普段、確かに感じているけど、意識しないとそれと分からない。そういう感覚を思い出させてくれるような本だった。自分の深い部分と向き合うような文章が時々あって、精神的に背筋が伸びるようだった。実際は寝転がって読んでいたけど...。2009/09/16
タリコ
1
軽い飛躍、ぶつ切れの余韻。読みながら感じる異物感が、妙に心地良いエッセイでありました。2010/08/21