愛のひだりがわ

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  • サイズ A5判/ページ数 295p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000220057
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

幼いとき犬にかまれて片腕が不自由な少女,月岡愛.母を亡くした愛は,行方不明の父をさがす旅に出る.大型犬のデンとダン,不思議な老人や同級生サトルに助けられながら,少女は危機をのりこえてゆく.プロットのうまさが光る書き下ろし.

内容説明

幼いとき左腕を犬にかまれたため片腕が不自由になってしまった少女、月岡愛。母を亡くして居場所を失った愛は、行方不明の父を捜すため旅に出る。大型犬のデンとダン、不思議な老人や同級生の片貝サトルに助けられながら、少女は危機を乗り越えてゆく。

著者等紹介

筒井康隆[ツツイヤスタカ]
1934年生まれ。同志社大学卒業。多数のSFのほかに『文学部唯野教授』など多岐のジャンルにわたる幅広い著作がある。映画、演劇、テレビなどにも出演して俳優としも活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

116
幼い頃に不幸にも犬に左腕を噛まれ、そのまま左手が不自由になってしまった小6の少女「愛」。父は失踪し、母にも先立たれ「愛」は自分の居場所を失い、不幸のドン底に陥ります。ちょっとした出来事から彼女は父を探す旅に出るコトを決意し、大型犬「デン」とともに先の見えない旅が始まります。何故か犬と会話できる不思議な能力を持つ彼女の行く先には様々な苦難が立ちはだかり、都度あらゆる人々の助けをもらいながら、彼女は諦めずに旅を続けます。読んでて痛快ではありながら、切なくもなり、なんとも言えない不思議な読後感が残りました。2022/02/13

ぐうぐう

26
2002年に刊行された筒井康隆のジュブナイル小説。帯には「マジック・リアリズムで描く、愛の冒険」とある。行方不明の父を探す旅に出る、少女・月岡愛の物語なのだが、近未来を舞台としたSF仕立てにしてある。知恵と勇気で困難を乗り越えていく冒険譚のように見えて、殺人や暴力といったシビアな展開が随所に配置されている。マジック・リアリズムのマジックだけではなく、リアリズムにもきちんと比重を置いている、その筒井の姿勢が、小説を躍動させている。(つづく)2019/05/31

ゆきえ

11
これはこれでおもしろかったのだけど、私は筒井氏には、毒やユーモアなどを期待しているので、ちょっとがっかりした。でももちろん、考えさせられることもあったので、まあ読んでよかったかな、と、思う。2015/04/03

Ai

10
舞台は、穏やかな平成日本かと思いきや、マッドマックスみたいな荒廃した日本。そんな過酷なある町で、孤児になった愛ちゃん。父親を探しに行くため、意地悪な養父母の元を飛び出した彼女が出会う人々は、とにかく涙が出る程優しく、愛情が深い。そして、犬たち。大きいワンコも小さいワンコも、愛ちゃんの周りを飛び跳ねる絵が頭に浮かび、気持ちがとても温かくなる。旅路を通して彼女が成長していく過程は、頼もしくなると同時に、ラストで切なくもなる。自分の娘が大きくなったら読ませたいと思った本でした。 2019/08/23

がんちゃん

8
いつ以来だろう?筒井康隆。もっと軽いタッチの作風だったかと。 近未来?の設定で主人公愛ちゃんの冒険のお話。さまざまな人に支えられ、痛快だけどちょっと切ない。2015/08/31

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