出版社内容情報
よく知られているように鉄は磁石に引き付けられる.水やガラスはほんのわずかだが反発し,極限に近い磁場のもとでは,重力に逆らって浮上する.そのような強磁場はいかに実現されるのか.その物理原理と応用を解説する.
内容説明
よく知られているように、鉄は磁石にくっつく。しかし、物理においては、物質を構成する分子のなかの電子流があるかぎり、どんなものでも磁石に反応する。たとえば、水は反磁性なので反発し、磁石にさからって浮上する。新たな物性の魅力を引き出し、また未知の実験環境を提供する強磁場科学の実際を紹介する。
目次
1 なぜ強磁場か
2 強磁場はどのようにつくられるか
3 定常強磁場の発生方法
4 物性評価と磁気浮上―定常強磁場の応用
5 パルス強磁場の発生と応用
6 強磁場を使ってやれそうなこと
付録 強磁場をつくる技術の歴史
著者等紹介
本河光博[モトカワミツヒロ]
1938年生まれ。1967年大阪大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。東北大学金属材料研究所教授、同附属強磁場超伝導材料研究センター長を経て、現在、東北大学名誉教授。専門は、強磁場物理
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